チョークスラム

チョークスラム（Chokeslam）

チョークスラムは、プロレスにおける代表的な投げ技の一つで、特に多くのレスラーによって愛用されています。日本では喉輪落としとして知られており、その名の通り対戦相手の喉元を片手で掴みながら行う攻撃です。本技の魅力は、相手を高く持ち上げてから、力強く地面に叩きつける点にあります。

技の概要

チョークスラムでは、相手の首を片手で掴み、もう一方の手を使ってしっかりと支えます。この状態から、相手を上方へ持ち上げた後に、マットや地面に背面から落とすことになります。この時、相手は弧を描くように降下することがあり、落とし方のスタイルはたくさんのバリエーションがあります。たとえば、アメリカの選手は相手を真下に落とすスタイルが多いですが、日本の田上明選手の場合、喉を掴んだ右手を持ち続けるスタイルが特徴です。

チョークスラムと喉輪落としは基本的には同じ技ですが、相手を落とす途中で掴んでいた手を離すかどうかで区別されることがあります。相手の喉を掴む際の力加減によっても、技の見え方が異なるのが面白い部分です。カタカナ表記の「チョーク」は、英語で「喉を絞める」という意味ですが、実際には相手の首を掴むだけであり、必ずしも絞め付ける行為とは限りません。

創始者と歴史

チョークスラムの起源には諸説あり、輪島大士が考案したアームボンバーを基に田上明が喉輪に変化させたという説があります。また、シッド・ビシャスのビシャス・バスターから派生したという説も存在します。実際には、ポール・ヘイマンがECWにおいて開発したという説が有力とされています。田上は確かにアームボンバーからインスパイアを受けており、彼を元祖とするのは間違いありません。

主な使用者

チョークスラムを得意技としている選手には、田上明やヒクレオ、シッド・ビシャス、アンダーテイカーなどの著名なレスラーが含まれます。また、ビッグ・ショーやビッグバン・ベイダーといった大男たちがこの技を使うことで観客に強いインパクトを与えています。他にも、ケインやストロングマンなど、様々なレスラーが自身のスタイルでチョークスラムを繰り出しています。

派生技とバリエーション

チョークスラムには多くの派生技が存在します。たとえば、プロレス界最大のチョークスラムと称されるジャイアント・チョークスラムは、ビッグ・ショーによって開発されたものです。彼は240cmもの高さまで相手を持ち上げ、最長3秒の滞空時間を誇ります。また、スカイハイ・チョークスラムやランニング・チョークスラムなど、技のバリエーションも豊富にあります。これらの技は、状況や対戦相手によって異なり、それぞれの使い手の個性が光る部分です。

反応とカウンター

チョークスラムを仕掛けられた際のカウンター技もいくつか存在します。相手の喉輪を外して脱出する方法や、相手の腹部を蹴り上げて回避する技、一瞬で自らがチョークスラムを仕掛けることで逆転を狙う方法などがあります。これらの反応は、対戦における緊迫した瞬間に観客を沸かせる要因となっています。

チョークスラムはその迫力と多様性から、プロレスファンにとって大変人気のある技です。その技の深さや選手ごとのスタイルの違いを楽しむことで、さらに新たな視点からプロレスを見ることができるでしょう。

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