デイス

デイス（学名：Leuciscus leuciscus）は、コイ目コイ科キタノウグイ属に分類される淡水魚です。ヨーロッパのアルプス山脈北部からアジアにかけての河川に広く分布しており、特にフランスやドイツで多く見られます。アイルランドでも生息が確認されており、餌用の魚としても利用されています。

分布と生息環境

デイスは、典型的な淡水魚ですが、バルト海東岸のような汽水域にも生息しています。水温は4℃から22℃、pHは6.0から8.0の範囲を好み、砂利の川底がある清流や深い湖を主な生息場所としています。冬場は水底で過ごしますが、夏場は水面近くを泳ぐ姿が見られます。

生態

デイスは群れで行動する活発な魚で、春には水生植物の根や浅瀬の砂利底に薄黄色の卵を産みます。その外見はローチによく似ており、頭部や背中は暗青色、側面は銀色に輝き、鱗に沿って暗い線が走っています。腹びれと尻びれは白色で、薄い赤色を帯び、背びれ、胸びれ、尾びれは先端が黒いのが特徴です。食性は雑食で、水生昆虫、水に落ちた昆虫、水底のコケ、小魚、魚卵など、様々なものを捕食します。

人間との関わり

デイスは、アメリカ合衆国では他の科の魚を指す場合もあります。例えば、クリークチャブは「horned dace」として知られています。

食用

デイスは美味な魚として知られており、食用にされることもありますが、その漁獲量は多くはないと推定されています。

釣り

デイスは、ウジ、ウジのサナギ、ミミズ、パンなどを餌として釣ることができます。水の流れが緩やかな場所に生息しているため、ウキを使った釣りが一般的です。様々な淡水域に生息しているため、年齢を問わず多くの人々にとって釣りの対象となっています。特に夏の間は、ドライフライ（水面に浮く毛針）を使った釣りが楽しめます。

その他

デイスは、最大で40cm、1kg程度まで成長し、寿命は最大16年ほどです。大型の淡水魚に捕食されることもあり、また、カワカマス属を釣る際の餌としても利用されます。

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