トレッキー

トレッキーとは

「トレッキー（英: Trekkie）」とは、人気SFシリーズ『スタートレック』の熱心なフォロワーを指す言葉です。この用語は、本来ファンの愛情を表すものではありますが、ネガティブなニュアンスが強いため、ファン自身には好まれないこともあります。アメリカを始め、世界中にトレッキーたちが存在し、年齢や性別を問わず多様なファン層を形成しています。

アメリカにおける歴史

アメリカでは、トレッキーたちが1960年代から1970年代にかけてテレビ業界に強い影響を与えました。彼らは番組の打ち切りを防ぐために積極的に活動し、特に1968年に『宇宙大作戦』（原題: STAR TREK）の放送が危ぶまれた際には、ファンの一人が投書キャンペーンを実施。NBCには100万通を超える抗議文が寄せられ、シリーズは続行されることとなりました。このような行動は、トレッキーたちの結束を示す重要な事例となりました。

その後、1972年にはニューヨークで初の大型コンベンションが行われ、俳優やスタッフも参加するなど、ファン同士の交流が深まりました。さらに、1970年代半ばには、スペースシャトルのオービタ1号機が「エンタープライズ」と命名される際、ホワイトハウスに対して週に1万通以上の投書が行われるなど、トレッキーの影響力がいかに強大であったかが伺えます。

2000年代には、『スタートレック:エンタープライズ』が打ち切りとなるニュースを受け、ファンたちは存続を求める運動を展開。その中では第5シーズンの製作費を寄付で集める計画が実行に移され、トレッキーの熱意が再び証明されました。

日本でのファン活動

一方、日本では1969年から『宇宙大作戦』が放送されて以来、徐々にファンが増えていきました。ただし、アメリカほどの大規模な影響力を持つには至っていません。それでも1975年には「STAR FLEET BASE 京都」が設立され、全国各地でファンクラブが誕生しました。これにより、ファン同士のネットワークも広がっていきました。

トレッキーの分類

トレッキーはさらにいくつかのカテゴリに分けられることがあり、以下のような分類が一般的です。

• - トレッキー: 基本的なファンの総称。また、時には軽率な行動を取るファンも含まれます。
• - トレッカー: 積極的に活動し、ファン同士の交流を大切にするファン。
• - トレッキスト: 独自の知見を持ちながらも、他のファンとの交流をあまり持たないタイプ。
• - トレッキアン: 深い知識を持つマニアックなファン。

このほかにも、古いファンを「トレッキー」、新しいファンを「トレッカー」とする同義の分類もあります。

トレッキーを題材とした作品

トレッキーに関連した作品もいくつか存在します。以下は代表的なものです。

• - 『ビームしておくれ、ふるさとへ』: ジェイムズ・ティプトリー・ジュニアの短編小説。
• - 『A Trekkie's Tale』: Mary Sueによる作品。
• - 『トレッキーズ スター・トレック万歳！』や、
• - 『500ページの夢の束』（2018年公開）: トレッキーを主人公にした映画。

関連項目

トレッキーと同様に特定の作品に強い愛着を持つファンを対象にした用語もあります。たとえば、シャーロック・ホームズのファンは「シャーロキアン」、ドクター・フーのファンは「フーヴィアン」と呼ばれています。また、トレッキーの存在をパロディ化した映画「ギャラクシー・クエスト」も話題になりました。さらに、トレッキーの一人として知られるのがヨルダン国王のアブドゥッラー2世です。

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