ドアドア

ドアドア (Door Door) の概要

『ドアドア』は、1983年にエニックスから発表されたコンピュータゲームです。このゲームは、クリエイター中村光一の初の大きな成功作であり、エニックスの主催する「第1回ゲーム・ホビープログラムコンテスト」で準優勝を果たし、優秀プログラム賞として賞金50万円を獲得しました。当初はパソコン用ゲームとして登場し、1985年にはファミリーコンピュータ向けにもリリースされ、20万本の売上を記録しました。また、2004年にはチュンソフトからiアプリ版も登場しました。

ゲームの内容

オリジナル版『ドアドア』はPC-8801でリリースされ、5層から成るフロア構成のステージでプレイヤーはチュン君を操作し、モンスターを誘導してドアに閉じ込めるというゲームの基本的な流れがあります。ゲームをクリアするためには、20面のステージすべてのモンスターをドアの中に閉じ込める必要があります。各モンスターはそれぞれ異なる動きのパターンを持ち、様々な昇降手段を利用してフロア間を移動します。特に敵の数や取っ手の位置によって誘導手順に工夫が求められ、次第に難易度が上がっていきます。本作の魅力は、プレイヤーの考える力が試されるパズル要素にあります。

mkII 版について

続編の『ドアドアmkII』はPC-6001mkII版で、オリジナル版とは異なり、通常プレイ中ずっとBGMが流れる仕様になっています。PC-8801版とは異なり、画面がより多く、プレイヤーの体験がより豊かになるよう工夫されています。また、基本となるゲームシステムはそのままに、新たな音楽や画面数の追加も行われました。ファミリーコンピュータ版は『ドアドアmkII』のベースを使い、50ステージを展開します。

キャラクター

ゲーム内には、個性的で愛らしいキャラクターたちが登場します。主人公のチュン君は、中村の名前から取られており、モンスターたちもそれぞれ異なる特性を持っています。例えば、ナメゴンはチュン君を追いかけるモンスターで、インベ君は階段があると必ず登ってしまうという特性を持っています。それぞれのキャラクターは、プレイヤーに新たな挑戦をもたらし、ゲームの進行を豊かにする役割を果たします。

ステージとボーナス要素

各ステージには特有のボーナスアイテムが用意されており、これらは敵を閉じ込めた数によって変わります。ゲームが進むにつれて爆弾が出現し、慎重に進める必要があります。また、ステージの攻略には高得点も重要で、奇数の得点ごとに残機が増える仕組みが採用されていますので、トップを目指すなら戦略的なプレイが求められます。

開発背景と評価

中村光一は、当初アーケードゲームの移植作品を目指していたものの、『ディグダグ』のクローンゲームとして受け入れられなかったため、独自のゲームデザインを確立しました。その結果、シンプルでありながらも奥深いゲームが誕生しました。ファミリーコンピュータ版は、ゲーム誌でも好評で、キャラクターのかわいさや難易度に評価が寄せられています。

このように、『ドアドア』はゲームの仕組みだけでなく、プレイヤーが楽しむための要素が数多く詰まった作品であり、今なお多くのファンに愛されています。

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