ハイセンス

ハイセンス（海信集団有限公司）

ハイセンスは中国山東省青島市に本社を置く大手電機メーカーです。創業は1969年に遡り、元々はトランジスタラジオの生産からスタートしました。現在では、テレビや家電製品、通信機器など幅広い分野で事業を展開し、2023年にはテレビ出荷台数で韓国のサムスン電子に次いで世界2位の座を獲得しました。

企業概要

ハイセンスは「海信電器」と「海信家電」という2つのグループ企業から成り立っています。これらの企業は上海と香港の証券取引所に上場しており、主に「ハイセンス」「科龍（Kelon）」「容声（Ronshen）」の3つのブランドを展開しています。近年では、中国国内市場を超えて、日本でも販売を行い、コストパフォーマンスの高さから急速にシェアを拡大しています。特に、日本市場ではハイセンスジャパンがテレビ市場での地位を強化し、競合ブランドに匹敵する存在感を示しています。

売上拡大の背景

ハイセンスは、価格競争力を強みに、日本国内で主に30代から40代の消費者をターゲットにしたマーケティングを展開しています。2020年以降、テレビCMを放映し、ブランドの認知度向上を目指しています。特に、グループの子会社であるTVS REGZAが2021年3月に日本のテレビ市場でシャープを抜いてトップシェアを獲得しました。このような積極的なアプローチが、ハイセンスの急成長に寄与しています。

歴史的背景

ハイセンスの歴史は、1969年の「青島無線電二廠」の設立に始まります。1970年代にはブラウン管テレビを生産し、1984年には松下電器から技術供与を受けて国内1位のテレビメーカーとなりました。1990年代に入ると、キャッシュレジスターや光学通信技術の導入を行い、その後も海外進出や新たな製品開発を続けました。1999年には「中国馳名商標」に認定され、2003年には日立との合弁会社を設立しました。

事業展開と関連会社

ハイセンスの主な製品には、民生用家電（テレビ、エアコン、冷蔵庫など）や業務用のディスプレイ、システムソリューションが含まれます。また、同社は不動産や物流にも関与しており、中国国内外に40を超える関連会社を展開しています。日本法人「ハイセンスジャパン株式会社」は2010年に設立され、現在も日本市場での拡充を目指しています。

スポンサーシップとブランディング

ハイセンスはスポーツイベントの公式スポンサーとしても知られており、2022 FIFAワールドカップや全豪オープンなど、多くの国際的なイベントに関与しています。また、横浜DeNAベイスターズやパリ・サンジェルマンFCなど、各種チームのスポンサーにも名を連ねています。これらの活動を通じて、ハイセンスのブランドはますます国際的に認知されるようになっています。

まとめ

ハイセンスは、革新的な技術とコストパフォーマンスの高い製品を提供することで、急速に成長を遂げている中国の電機メーカーです。今後も国内外での市場シェア拡大が期待され、さらなるブランド強化が期待されます。

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