バタリアン

『バタリアン』シリーズ

『バタリアン』、原題『The Return of the Living Dead』は、1985年にアメリカで公開されたホラー映画で、コメディ要素が含まれるユニークな作品です。このシリーズは、ゾンビ映画の金字塔である『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』をオマージュしつつ、そのパロディとしての側面も持っています。原題の「バタリアン」は、英語で「大隊」や「大群」を意味し、日本の配給会社である東宝東和によって付けられた邦題です。この邦題を元に、「オバタリアン」という流行語も生まれました。

概要

映画の中では、あの『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』の出来事が実際にあったこととして語られています。ここで登場するゾンビは、化学兵器トライオキシン245によって蘇生されるのが特徴です。このゾンビたちは単なる肉体的な存在に留まらず、会話が可能であり、無線機を使って人を誘き寄せることもできるなど、ある程度の知能を持つことが大きなポイントです。

また、登場するキャラクターたちは個性豊かで、「タールマン」という名の独特のゾンビや、老女ゾンビ「オバンバ」など、作品を通じてユーモアと恐怖が共存しています。日本公開時には、オリジナルのセリフや名前が独自に意訳され、キャラクター性がさらに際立つ形で描かれています。

シリーズ全体

第1作『バタリアン』（1986年公開）

最初の作品であり、アメリカ合衆国ケンタッキー州の医療会社で働くフレディが、同僚のフランクと共にゾンビを解放してしまう物語です。化学兵器の事故によって生まれたゾンビたちは、予想以上に危険な存在で、様々な事件が展開されます。

第2作『バタリアン2』（1987年公開）

続編として登場し、主人公が小学生の少年に設定されているため、比較的子供向けの要素が強く取り入れられています。ストーリーは前作に似ていますが、ハッピーエンドで締められています。

第3作『バタリアン リターンズ』（1993年公開）

恋愛要素が加わり、よりシリアスなストーリー展開となっている第3作。カートは亡き恋人を蘇生させるが、彼女は制御が効かなくなり、混乱が生じます。

第4作『バタリアン4』（2006年公開）

青年たちが中心となる物語で、ティーンエイジャー映画として新たな方向性を持っています。特に、チェルノブイリでのロケ撮影が興味深い特徴です。

第5作『バタリアン5』（2006年公開）

前作からの直接的な続編で、主人公たちが大学生として登場します。ドラッグの流行が引き金となり、再びゾンビが生み出される混乱が描かれています。

まとめ

『バタリアン』シリーズは、ただのホラーではなく、コメディ要素を強く含む作品として、ゾンビ映画の新たなスタイルを確立しました。各作品で描かれる個性豊かなキャラクターたちや、独自の設定は観る人を惹きつけてやみません。これからも多くのファンに愛される作品であり続けることでしょう。

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