プエブロ

プエブロとは

プエブロ（Pueblo）は、アメリカ合衆国南西部、特にニュー[[メキシコ州]]やアリゾナ州、そしてメキシコ北部に点在する、インディアンの伝統的な共同体、集落を指す言葉です。また、そこに住むインディアンを集合的に指す言葉としても用いられます。現在、およそ35,000人のプエブロ・インディアンが生活しています。

語源と用法

「プエブロ」という名称は、スペイン人によって名付けられました。ラテン語の「populus（人々）」に由来するスペイン語の単語で、「町」や「集落」を意味します。この名前は、彼らがアドベと呼ばれる日干しレンガで作られたアパートのような集合住宅を構えていたことに由来します。

歴史

プエブロの人々は、スペイン人が入植する以前から存在した、以下の三つの文化的グループの子孫であると考えられています。

モゴヨン
ホホカム
アナサジ

16世紀末にはスペイン人が入植を開始しましたが、リオグランデ川流域を囲む砂漠地帯は、19世紀半ばまで大規模なヨーロッパ人の侵入を阻みました。スペインの伝道所は、プエブロの宗教者や宗教施設を破壊し、カトリックへの改宗を強制しましたが、プエブロの人々は伝統的な宗教を守り続けました。1680年には、ポペ率いる集団がプエブロの反乱を起こし、武力でキリスト教徒の弾圧に抵抗しました。

ナバホ族、コマンチ族、アパッチ族などの略奪部族は、プエブロの人々の伝統的な敵でした。1692年以降、スペイン人はこれらの部族を共通の敵とすることでプエブロと同盟し、ニューメキシコを再征服することに成功しました。

文化

プエブロの集落は、大きな共同の建物で構成されており、それぞれの家族は建物の中の一つの部屋に住んでいます。家族が増えると、横に部屋が付け加えられます。タノア語を話さないプエブロの人々とヘメス族の間では、部屋の所有権は主に母親から娘へと母系で受け継がれます。そのため、ホピ族、ズニ族、ケレス族、ヘメス族の男性が離婚した場合、彼は母親か姉妹の家に移動することになります。一方、タノア語を話すプエブロ（ヘメス族を除く）は父系社会です。

プエブロの人々は、主にトウモロコシの農業によって自活する定住型のインディアンです。彼らの宗教行事は、トウモロコシの種付けから収穫祈願、雨乞いなどで構成されています。また、集落に近づくバッファローを狩猟することもあり、バッファローの到来を祈る「バッファロー・ダンス」は、野生のバッファローが絶滅した現在も続けられています。

布を織る技術は、ヨーロッパ人が到来する以前からプエブロの人々に知られていましたが、機織りがアステカよりも前なのか後なのかは不明です。衣服は高価であったため、スペイン人による征服後も常に着用していたわけではありません。他のインディアン部族と同様に、普段は動きやすい腰布姿で過ごしていました。

銀細工に秀でた部族が多く、トルコ石と組み合わせた「インディアン・ジュエリー」などの工芸品は世界的に高く評価されています。プエブロの筒型太鼓も民芸品として人気があり、サンタフェには専門のショップがあります。アルバカーキには「プエブロ文化センター」があり、彼らの伝統的な宗教行事を見学することができます。

食文化

プエブロの人々は農耕民族であるため、トウモロコシを中心に、チリ、サヤエンドウ、タマネギ、ニンニク、ヤムイモ、カボチャ、ニンジンなどを食します。ホルノスという釣鐘型の野外用オーブンを使ってパンやその他の料理を作り、ベイクド・キャロットのようなラタトゥイユに似たオーブン料理がよく知られています。

プエブロのリスト

現在、アメリカ連邦政府によって19のプエブロ族が公認され、先祖代々の領土を保留地として所有しています。「イスレタ族」の別のグループである「イスレタ・デル・スル族」の保留地は、連邦と州の領土の関係で、ニュー[[メキシコ州]]ではなくテキサス州に含まれています。また、ホピ族とズニ族はプエブロ族には含まれていません。

「サン・ファン・デ・グアダルーペ・プエブロ・バンド」と「グアダルーペ・プエブロ・バンド」の二つの部族は連邦から公認されておらず、「ピロ・マンソー・ティワ・インディアン部族」として連邦承認を求めています。

アメリカ連邦政府公認のプエブロ部族

（リストは省略）

アメリカ合衆国政府が公認していないプエブロ部族

ピロ（Piro）またはピル（Piru）：プエブロの反乱に参加しなかった。
Cicuye

言語による分類

プエブロの人々は、それぞれの言語によって大きく4つのグループに分けられます。

史跡としての集落

現在知られているおよそ25のプエブロ民族が、それぞれ現存するプエブロ集落を構えています。タオス、アコマ、ホピ、ズニなどが有名です。いくつかのプエブロ民族は、何世紀も続いているアドベで作られた集落に居住しており、そのうちタオス・プエブロはユネスコの世界遺産に登録されています。歴史的なプエブロ集落の居住者は、集落の外に他の家を持って住んでいることもあります。プエブロ集落周辺の町や都市では、アドベ煉瓦かそれに似せた工法による建築が多く見られます。

また、現代のプエブロ集落に加えて、有史以前の起源を持つアナサジの居住地跡など、南西部の考古学的な関心が集まる史跡が多数点在しています。

参考文献

東理夫 『クックブックに見るアメリカ食の謎』 東京創元社、2000年。

外部リンク

Indian Pueblo Cultural Center Flash Intro
Taos Pueblo - New Mexico Native American Indians
Pueblo Indian
Pueblo Pottery Maine
* Authentic Native American Arts, large selection of American Indian

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