ポケモンコマスター

ポケモンコマスター（Pokémon Duel）

『ポケモンコマスター』は、HEROZ株式会社が開発し、株式会社ポケモンが配信した基本プレイ無料のデジタルボードゲームアプリです。このゲームは、AndroidおよびiOSに対応しており、2016年4月に日本でリリースされた後、2017年1月には他の地域でも提供されました。しかし、2019年7月26日にサービス終了が発表され、同年10月31日をもってサービスが終了しました。

ゲームの名称

ゲームタイトルの「コマスター」には、ゲーム内のフィギュアである「コマ」が輝く「スター」になること、そしてプレイヤーとAIが協力してゲームをマスターすることを表す意味が込められています。特に、「co」は「共同」を意味し、「master」と組み合わさることで、プレイヤー同士やAIとの協力を強調しています。

ゲームシステム

『ポケモンコマスター』は、2007年に日本国外で発売されたアナログ版の「ポケモントレーディングフィギュアゲーム」を基にしています。参加するのは二人のプレイヤーで、上下のエリアからそれぞれ6体のポケモンフィギュアを使ってゲームを進めます。フィールドはすごろくのようなマスで構成されていて、プレイヤーはフィギュアを移動させながら戦略を練ります。

プレイヤーは、ゲームの開始時に「ベンチ」エリアに置かれたフィギュアから1体をフィールド上の「エントリーポイント」に配置し、または既存のフィギュアを移動させることができます。また、所持しているアイテム「プレート」を使用することで、フィールド上のフィギュアに特別な効果を付与することも可能です。さらに、AIに行動を任せてゲームを自動進行することもできますが、その場合AIはプレートを使用しません。

バトルが発生するのは、敵味方のフィギュアが隣接したときです。各フィギュアには独自の攻撃手段があり、バトル中はルーレットが回転して攻撃の結果が決まります。バトルに敗れたフィギュアは「ポケモンセンター」に送られ、一時的に使用不可となります。

ゲームの勝利条件は、相手のゴールに自身のフィギュアを到達させること、または相手のエントリーポイントを塞ぎつつ、相手のフィギュアをすべてフィールドから撤去することです。新たなフィギュアは、ガチャ方式で入手することができ、フィギュアにはコモンからレア度の高いものまで多彩な種類があります。

このゲームには、1人用モードとオンラインマルチプレイモードが搭載されており、マルチプレイでは勝敗によってレーティングが変動します。

ストーリー

プレイヤーは、人工島カルモンテ島で開催される「PFG世界大会」に出場し、優勝することで獲得できる建造物「ジュエルタワー」を目指します。大会中には他の参加者との交流が深まる一方で、一大勢力「ロジャーファミリー」がプレイヤーのAIに目を付け、物語が進展していきます。

評価

このゲームに対する評価はさまざまで、批評まとめサイトMetacriticでは「混合または平均のレビュー」を受けました。Nintendo Lifeの評論家は、ゲームを「賢く、戦略的なボードゲーム」と評しつつも、改善が求められると述べています。一方で、デストラクトイドはゲームのシステムにおける「pay-to-win」要素を指摘しています。

2018年末までにはダウンロード数が3780万回を達成し、全体の収益は2160万ドルにのぼりました。2019年3月にはダウンロードが4000万を超え、熱い支持を受けていました。

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