ポー

ポー（Pau）について

ポーはフランス南西部、ヌーヴェル＝アキテーヌ地域圏、ピレネー＝アトランティック県の県庁所在地である都市です。ピレネー山脈の美しい渓流、ポー川のほとりに位置し、県内で最も多くの人々が暮らし、2012年の統計では約78,506人の人口を抱えていました。近隣の都市を含めると、約18万人がこの地域に住んでおり、ポー都市圏全体では約22万人に達します。

地名の由来

ポーという名前の由来は明確ではありませんが、一説によれば、見張り用の砦が築かれたことからオック語の「杭」を意味する「pal」という言葉にちなんでいるということです。

歴史

ポーの歴史は1464年に始まります。この年、ポーはベアルン地方の首都となりました。その後、フォワ伯ガストン3世によってポー城が改築され、ナバラ王家の重要な居城となりました。16世紀には、マルグリット・ダングレームがこの城で暮らし、その娘であるジャンヌ・ダルブレは後にアンリ4世となる男児を出産しました。伝説によると、その際、ベアルンの古式に従って、唇にニンニクを当て、ジュランソンワインを塗る洗礼が行われたとされています。

ポーはまた、イギリス人にも人気の保養地として知られていました。一代目ウェリントン公爵であるアーサー・ウェルズリーをはじめ多くの人々が訪れ、ヨーロッパ大陸初の本格的なゴルフコースやテニスコートも設けられました。

産業と名産

ポーの主な産業は天然ガスの採取、機械工業、食品加工業で、ポー大学の本部もこの地にあります。歴史的な都市であり、多くの地元の名産と料理も有名です。特にフォアグラ、鴨のコンフィ、カスレ（鵞鳥や豚肉とインゲン豆を使用したシチュー）、プール・オ・ポ（鶏肉の煮込み料理）、ガルビュール（キャベツと鵞鳥を使ったポタージュ）が人気です。

スポーツ

ポーではサッカー、ラグビー、バスケットボールのクラブも活動しており、市街地を使ったポー・グランプリが特に有名です。このレースは1901年に初開催され、1933年から定期的に開催されるようになりました。

フォーミュラ2、フォーミュラ3000、フォーミュラ3といったさまざまなフォーミュラカーのレースも行われ、2007年以降はWTCC（ワールドツーリングカー選手権）が開催されています。また、ツール・ド・フランスではピレネー山脈を越えるステージのスタートまたはゴール地点としても利用されており、2015年の時点でパリ、ボルドーに続いて3番目に多く登場した地域となっています。

関係者

ポー出身の著名人にはファッションデザイナーのアンドレ・クレージュがいます。また、女優のマリー・デュボアもこの地で多くの功績を残しました。

姉妹都市

ポーは国際的なつながりを持ち、ドイツのゲッティンゲンや、日本の甲府市、スペインのサラゴサ、中華人民共和国の西安市など、さまざまな都市と姉妹関係を結んでいます。ウェールズのスウォンジ、ポルトガルのセトゥバル、コートジボワールのダロア、イタリアのピストイア、アメリカ合衆国のモービルとも姉妹都市の関係を築いています。

もう一度検索