マラウイ

マラウイ共和国

マラウイ共和国（Dziko la Malaŵi）はアフリカ大陸南東部にある共和制国家であり、イギリス連邦の加盟国です。かつてはニヤサランドとして知られていました。現在の首都はリロングウェで、北・北西にはタンザニア、東・南・南西にはモザンビーク、西にはザンビアと接しています。

地理と国土の特徴

マラウイは内陸国で、アフリカ大地溝帯に位置し、国土の大部分が高原です。その形状は南北に細長く、長さは約900 km、幅は90〜161 kmほどです。また、有名なマラウイ湖が国土の大部分を占め、国の大きな資源ともなっています。マラウイ湖は多様な魚類が生息しており、漁業の重要な場となっています。

歴史

マラウイの歴史は、15世紀のバントゥー系民族の集団がマラヴィ帝国を成立させた時期から始まります。1891年にはイギリスの保護領に指定され、1964年に独立を果たしました。初代大統領に就任したヘイスティングズ・カムズ・バンダは独裁的な政権を敷き、彼の治世は1994年まで続きました。この時期にマラウイは一党制国家となり、その後、民主化が進みました。

政治体制

マラウイは立憲共和制を採用し、国民が直接選挙で選出される大統領が国家元首です。立法府は一院制の国民議会で、193議席があり、議員も直接選挙で選ばれます。政党としては、マラウイ会議党（MCP）、民主進歩党（DPP）、人民党などが活動しています。

経済

農業はマラウイの主な経済産業です。農業従事者は総人口の84.5%に達し、主力作物にはトウモロコシや葉タバコがあります。しかし多くの作物が自給用で、生産性の低さが課題です。また、マラウイは鉱産資源が少なく、経済は未だに厳しい状況です。近年、気候変動による影響が増し、旱魃や洪水が大きな問題になっています。

教育と健康

人口の識字率は62.7%で、教育の質向上が求められています。また、健康状態は厳しく、HIV/AIDSやマラリアが広がっています。これにより、平均余命は52.9歳と低く、健康に関する取り組みが必要です。

文化

マラウイの食文化は、主食のンシマを中心に、魚や肉、野菜など多彩な副菜と共に食されます。また、音楽や文学も豊かで、マラウイの生活に深く根付いています。

自然

マラウイは美しい自然環境にも恵まれています。マラウイ湖は世界遺産に指定されおり、また多様な動植物が生息する国立公園も点在しています。特に約500種の魚類が生息する湖は、観光資源としても注目されています。

マラウイはその独自の歴史や文化、自然環境に魅力を持つ国ですが、さまざまな課題にも直面しています。今後の発展に期待が寄せられています。

もう一度検索