マンゴープリン

マンゴープリンとは

マンゴープリンは、香港発祥の冷たい中華風デザートです。完熟したマンゴーの果肉をピューレ状にし、生クリームやゼラチン、砂糖などと混ぜ合わせて冷やし固めます。プリンという名前ですが、蒸す工程はなく、ゼラチンで固めるのが一般的なため、実際には乳製品の風味を加えたフルーツゼリーの一種と言えます。

歴史

マンゴープリンは、1980年代までに香港のレストランでデザートとして提供されるようになり、その後、台湾、マレーシア、日本などにも広まりました。中国大陸では洋菓子として認識されています。

初期の頃は、香港で流通していたフィリピン産のペリカンマンゴーが使用されていましたが、現在では様々な種類のマンゴーが使われています。また、当初は4月から9月頃までの季節限定商品でしたが、食品工業の発達により、通年で製造・販売されるようになりました。

日本へは、1980年代後半にアニメ雑誌を通じて紹介され、1990年代には香港旅行者の間で人気となりました。2000年代に入ると、日本でもマンゴー自体の人気が高まり、様々なメーカーからマンゴープリンが発売されるようになりました。香港のデザート店が日本に進出したことで、本場の味が楽しめるようにもなりました。

各地のマンゴープリン

香港

香港では、多くの中華料理店やレストランで自家製のマンゴープリンが提供されています。マンゴーの果肉を混ぜ込み、無糖練乳やホイップクリームを添えるのが一般的です。デザート専門店では、マンゴーや他のフルーツ、アイスクリームなどと盛り合わせた豪華なマンゴープリンも人気です。

日本

日本では、工場で大量生産されたプラスチック容器入りのマンゴープリンが主流です。生のマンゴー果肉ではなく、マンゴーピューレやマンゴー果汁を使用し、ゼラチンではなく増粘多糖類で固めていることが多いため、本場のものとは風味が異なります。しかし、高級店や香港資本の店では、香港と同じ製法で作られた本格的なマンゴープリンが提供されています。

台湾

台湾でもマンゴープリンは製造されていますが、多くは日本と同様に工場生産品です。台湾はマンゴーの産地であるため、レストランでもマンゴープリンを提供する店はありますが、マンゴーかき氷やマンゴー牛乳の方が人気があります。

バリエーション

マンゴープリンには、様々なバリエーションがあります。

焼きマンゴープリン: オーブンで表面に焦げ目をつけたもの
フルーツマンゴープリン、マンゴープリンアラモード: フルーツやアイスクリームなどと盛り合わせたもの

マンゴープリンは、手軽に楽しめるデザートとして、世界中で愛されています。

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