ミネベアミツミ

ミネベアミツミ株式会社の概要

ミネベアミツミ株式会社は、長野県北佐久郡御代田町に本社を置く、日本国内においてベアリングやモーターを主要な事業とする電気部品メーカーです。そのコーポレートスローガンは「Passion to Create Value through Difference」で、革新的な価値創造を推進しています。

この企業は第二次世界大戦後に満州から帰国した飛行機製造技術者たちによって設立され、特に小径のミニチュアベアリングでは世界シェアの首位を占めています。略称はNMB（Nippon Miniature Bearing）。生産の約60％はタイで行われ、さらには中国などにも工場を展開しており、国際的な市場でも活動しています。

歴史と展開

ミネベアの設立は1951年（昭和26年）に遡り、当初は日本ミネチュアベアリング株式会社としてスタートしました。その後1961年には東京証券取引所に上場、徐々に成長を遂げていきます。また、多角化を進める中で、数々の企業買収を行い、さらなる規模拡大を図りました。

特に高橋高見が会長を務めていた時期は、航空業界への参入など多角的な事業展開を図り、一時には自社専用の航空貨物会社「ミネベア航空」を設立するまでに至りました。しかし後に収益に課題が生じ、本業への回帰に舵を切っています。

企業活動と製品ライン

現在、ミネベアミツミは多岐にわたる製品を展開しています。主な製品はいくつかのカテゴリーに分類できます:

1. 軸受（ベアリング）: 創業以来の主力製品であり、特に外径30ミリ以下のミニチュアベアリングに強みを持ちながら、超高精度の製品を製造しています。HDD用のベアリングでは世界シェアの60％以上を占めるとともに、その精度も非常に高く、細部にわたる品質管理が徹底されています。

2. モーター類: 1970年代からモーター事業に参入し、大手メーカーとの提携を進める中で成長を続けています。各種モーターを扱い、エレクトロニクス分野での需要にも応じています。

3. ピボットアッセンブリーやレゾルバ: HDD関連部品や車載機器用の技術を応用し、特に自動車分野でも関連商品を製造しています。

4. スピーカーや計測機器: OEM供給を通じてアナログ及びデジタル機器のニーズにも応えています。多くの製品が日本国内外で利用され、特に任天堂製品への技術供給も行っています。

5. 個人向け商品: 自社ブランドの間接照明やスマートロックなども展開し、生活シーンでの便利さを提供しています。

6. 防衛関連機器: 士業向けの製品開発も行っており、軍事用途の器具も製造しています。

現在の動向と未来

2021年以降、ミネベアミツミはさらに成長を続け、株式上場の廃止や新たな工場設立を通じて新しい挑戦も行っています。近年では業務のデジタル化や国際展開にも意欲的であり、新しいテクノロジーの導入も進めています。

ドイツの大手計測機器メーカーの買収や新製品開発に対する投資を進め、次世代の技術開発に力を入れています。特に、ギネス世界記録を達成した製品もあり、世界最小のボールベアリングはその一例です。このような姿勢から、今後の成長が期待されています。

結論

ミネベアミツミ株式会社は、もともとのベアリング製造に留まらず、様々な市場ニーズに応じた製品展開を行なっています。その革新的な技術と高精度な製品は、多くの産業で影響を与え続けており、今後の展望も注目される企業です。

もう一度検索