ミミッキュ

ミミッキュ

ミミッキュは、『ポケットモンスター』シリーズに登場するポケモンの一種で、その独特な外見と背景設定で多くのファンを魅了しています。水谷恵によってデザインされ、『ポケットモンスター サン・ムーン』で初めて登場しました。

概要

ミミッキュは、「ばけのかわポケモン」として知られています。その最大の特徴は、布を被ってピカチュウに似た外見を装っていることです。高さは0.2メートル、重さは0.7キログラムと小柄で、ゴースト・フェアリータイプに分類されます。この布には粗末な顔が描かれており、ミミッキュの正体は隠されています。

キャラクター

ミミッキュがピカチュウの姿を模倣しているのは、人々に愛され、受け入れられたいという強い願望があるからです。その本来の姿は恐ろしいと言われており、普段は布で隠されています。アニメ版では、その姿を見た者は恐ろしい目に遭うという描写もあります。英語版アニメでは、ビリー・ボブ・トンプソンが声優を務めています。

ゲームでの登場

ミミッキュは『サン・ムーン』で初めて登場し、特性「ばけのかわ」を持っています。この特性により、バトル中に一度だけ敵の攻撃ダメージを防ぐことができます。『ウルトラサン・ウルトラムーン』では、専用のZクリスタル「ミミッキュZ」を持たせることで、専用Zワザ「ぽかぽかフレンドタイム」を使用可能です。また、『サン・ムーン』と『ウルトラサン・ウルトラムーン』では、「ぬしポケモン」としても登場します。

その後、『ソード・シールド』や『スカーレット・バイオレット』にも登場し、他のゲームアプリである『Pokémon UNITE』、『ポケとる』、『ポケモンマスターズ EX』、『ポッ拳 POKKÉN TOURNAMENT DX』など、様々な派生作品にも登場しています。

アニメでの登場

アニメ『ポケットモンスター サン&ムーン』では、ロケット団のムサシ、コジロウ、ニャースと遭遇します。ニャースはミミッキュの言葉を理解できますが、その内容の恐ろしさに怯えます。ニャースがミミッキュの布をまくり上げそうになった際、その正体を見た者は恐ろしい目に遭うという描写がされています。その後、ミミッキュはロケット団に協力し、サトシのピカチュウと敵対します。これは、ピカチュウへの憎悪が原因だとニャースが説明します。

その他の登場

ミミッキュは、株式会社ポケモンがYouTubeにアップロードしたミュージックビデオで、自身の心情をラップで表現しています。また、ポケモン Kids TVの短編アニメーション『ズルッグとミミッキュ』では、ズルッグと共に主役を務めました。対戦アクションゲーム『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』では、モンスターボールアイテムやスピリットとして登場します。ユニバーサル・スタジオ・ジャパン（USJ）のハロウィンイベント「ポケモン・ジャンピン・ハロウィーン・パーティ」では、着ぐるみとして登場し、来場者と触れ合いました。

プロモーションと受容

ミミッキュは、ポケモンシリーズのプロモーションにおいて重要な役割を果たしており、ぬいぐるみなどのグッズが多数展開されています。2020年には、U-TREASUREがゴールド、シルバー、プラチナ製のネックレスを製作しました。また、ポケモンカフェではハロウィンをテーマにしたミミッキュの料理が提供され、一番くじも複数回にわたって発売されています。USJのイベントでは、「まねっこ!ミミッキュのミルクムース&クレープ」というスイーツが販売されました。

ミミッキュは、その独特な設定と愛らしい外見から、ファンからの人気も非常に高く、2020年の「ポケモン・オブ・ザ・イヤー」では、アローラ地方のポケモンの中で1位、全ポケモンの中で3位に選ばれました。公式サイトでプロフィールが公開されると、Twitter上ではピカチュウと仲良くする二次イラストが多数投稿されました。

Kotakuのパトリシア・エルナンデスは、ミミッキュを「最も輝かしく、悲痛な思いにさせる」ポケモンと評価し、その人気はピカチュウへの羨望を表現していると分析しました。ペーストのJanine Hawkinsは、ミミッキュが第7世代の代表であり、その感情的な脆弱性がファンの心を掴んでいると述べました。ITmediaの黒木貴啓は、ミミッキュの「切ない」設定と「影のあるかわいさ」が話題になっていると指摘しました。

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