ヤッホーブルーイング

ヤッホーブルーイング

株式会社ヤッホーブルーイングは、長野県北佐久郡軽井沢町に本社を構える、エールビール専門のクラフトビール製造メーカーです。同県佐久市と御代田町に醸造所を持ち、個性豊かなクラフトビールを製造・販売しています。

概要

1996年5月に設立され、1997年に創業。星野リゾート代表の星野佳路氏が創業者であり、2023年5月現在の代表取締役社長は井手直行氏です。「よなよなエール」「インドの青鬼」「水曜日のネコ」など、ユニークなブランドを展開しています。リアルエールやバーレーワインといった多様なスタイルのビールを手がけ、クラフトビール業界のリーディングカンパニーとして知られています。ビール業界全体では大手5社に次ぐ第6位の規模を誇ります。

ミッション

「ビールに味を！人生に幸せを！」をキャッチフレーズに、日本のビール市場に多様性をもたらし、新たなビール文化を創造することを目指しています。ビールファンに小さな幸せを届けることを使命としています。

沿革

1996年8月：ビール製造免許取得
1999年頃：地ビールブーム終焉により業績低迷
2000年2月：発泡酒製造免許取得
2002年5月：有機農産物加工酒類製造業者認定
2004年6月：食品営業許可
2004年：ネット通販に注力
2005年：会社全体の売上高が3年連続30%以上増加
2014年9月：キリンビールと業務・資本提携
2017年10月：日本ハウスホールディングスから銀河高原ビールを買収
2023年3月：エスコンフィールドHOKKAIDO内にクラフトビール醸造レストラン「そらとしば by よなよなエール」を開業

ネット通販への取り組みと成功

経営難に陥っていた2003年頃、井手直行氏は親会社の星野佳路氏に窮状を訴えます。その際、楽天市場からの出店礼状を目にした井手氏は、同時期に事業を開始した楽天との差に衝撃を受け、2004年にネット通販に注力することを決意します。楽天の講座でECサイト運営のノウハウを学び、愚直に実践した結果、ネット通販の売上が大きく伸びました。BtoBからBtoCへ転換したことで、消費者へ直接ビールの魅力を伝えられるようになったことが成功の要因だと分析しています。

ネット通販開始当初は3種類のビールのみを販売していましたが、顧客からのフィードバックを受け、多様なニーズに応えるため、新たなビールの開発に積極的に取り組みました。

「インドの青鬼」誕生秘話

2007年から2008年にかけて、ホップの苦味が強いIPAスタイルのビールを販売しました。これは後に人気商品となる「インドの青鬼」の前身です。当時、日本ではIPAはまだ一般的ではなく、社内からはより飲みやすいビールを求める声が上がりました。しかし、星野佳路氏は「大手のようなビールを作るならヤッホーの存在意義はない」として、IPA製造を強行。結果、「インドの青鬼」は大きな宣伝をせずとも大ヒットし、2013年には定番商品となりました。

ファンイベント

2015年からは「よなよなエールの超宴」と題したファンイベントを定期的に開催しています。北軽井沢や神宮外苑軟式球場、お台場など様々な場所で、ビールファンとの交流を深めています。

主な製品

よなよなエール
インドの青鬼
水曜日のネコ
軽井沢高原ビール
* 正気のサタン

受賞歴

数々のビールコンテストで受賞しており、その品質は高く評価されています。また、楽天市場「ショップ・オブ・ザ・イヤー」を9年連続で受賞するなど、ECサイト運営においても実績を残しています。

店舗

都内に「YONA YONA BEER WORKS」という公式ビアレストランを6店舗展開しています。また、オンラインショップ「よなよなの里」も運営しています。

メディア掲載

数多くのテレビ番組で特集が組まれるなど、メディアからの注目度も高いです。

ヤッホーブルーイングは、革新的なビール造りとファンとの交流を大切にする姿勢で、日本のクラフトビール文化を牽引する存在です。

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