ラミー

ラミーの概要

ラミーとは、カードを用いて特定の組み合わせを作ることを目的としたボードゲームの一つです。参加者は、同じ数値のカードや、同じスートで続く数値のカードを組み合わせて得点を競い合います。一般にはトランプを使用することが多いですが、他のカードやタイルを用いる形式も存在します。このゲームはラミー系と称される一連のカードゲームの中に位置付けられ、広い人気を誇っています。

歴史

ラミーの起源は古く、歴史上最も初期の形態は「コンキアン」と呼ばれる、ラテンスタイルの40枚のカードを使用したゲームとされています。このゲームはメキシコで最古の文献に登場し、19世紀の中頃にはアメリカに持ち込まれ、1877年に「Coon Can」という名前で記録されています。その後、20世紀初頭にアメリカからイギリスに伝わり、そこから世界各地に広まることになりました。

ゲームのいくつかの特徴や規則については、当初からさまざまな意見が存在します。例えば、ジョン・スカーニーはラミーがポーカーから派生したゲームだと考え、逆にコンキアンはアメリカからラテンアメリカに伝わったと主張していますが、これは賛同を得ていない説です。また、西洋のラミーと麻雀との類似関係についても議論がありますが、それぞれの起源は不明な部分が多いです。デビッド・パーレットは、中国からの移民によりアメリカに伝わった可能性や、フィリピンを経由してメキシコ経由でアメリカに広まったと考えています。

基本的な道具

ラミーをプレイする際には、通常、連続した数値があり、いくつかのスート（または色）を持つカードやタイルが必要です。これらのカードを使って、特定の組み合わせを目指します。

基本的なルール

ここでは、トランプ52枚を使用したラミーの一般的なルールを紹介します。主な目的は、手札の一部を使って「メルド」と呼ばれる特定の組み合わせを作成することです。メルドには大きく分けて二種類があります：

1. グループ（セット）：同じランクのカードを3枚以上集めること。
2. シーケンス（ラン）：同じスートの連続するランクのカードを3枚以上集めること。
- 注意点：Aは常に1として扱い、Kとはつながりません。

ゲームは以下の手順で進行します：

1. ディーラーは、各プレイヤーに決まった枚数のカードを配布します。人数によって手札の枚数は異なります：
- 2人の場合：各10枚
- 3～4人の場合：各7枚
- 5～6人の場合：各6枚

2. ディーラーはカードを1枚表向きにしてテーブルに置き、これが初めての捨て札になります。残りのカードは裏向きに積んで山札となります。

3. プレイヤーはディーラーの左側から時計回りに、以下のアクションを交互に行います：
- 山札または捨て札の一番上のカードを1枚取得します。
- 手札内にメルドがあれば公開し、他のメルドに接続できる場合はそれも行います。
- 手札にカードが残っている場合は、不要な1枚を捨て札にします。

4. 誰かが手札を全てなくした時点で勝利となり、残りのプレイヤーは手札の点数をその勝者に支払います。絵札は1枚10点、その他は数字通りの点数（Aは1点）として計算されます。一度にすべてのカードを公開して上がった場合は、得点が倍増します。

ラミーの多様な形式

ラミーにはいくつかのバリエーションがあります：

- 基本的なラミー：手札全てをメルドにして上がったプレイヤーが勝ち。その他のプレイヤーは自分の手札で得点計算を行います。
- セブンブリッジ：基本的なラミーの一形態です。
- コントラクトラミー：公開できるメルドに条件が設けられており、ゲームが進むにつれて条件が厳しくなっていきます。
- ノックラミー：メルドを公開せず、手札中のメルドに残るカードの点数が少ない場合に「ノック」を宣言します。この形式ではジン・ラミーが特に有名です。
- メルドにスコアがある形式：あがることを競わず、点数の高いメルドを作ることが重視されます。麻雀やカナスタが代表的な例です。

まとめ

ラミーは戦略的でありながら、シンプルなルールによる楽しさを提供するゲームです。基本的なラミーから多様なバリエーションまで、プレイヤーの好みやプレイスタイルに応じた選択肢が存在します。家族や友人と共に楽しむのに最適なゲームです。

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