リサイクル燃料貯蔵

リサイクル燃料貯蔵株式会社について

リサイクル燃料貯蔵株式会社（RFS）は、青森県むつ市に位置する企業で、東京電力グループの関連企業です。この会社は、日本国内で唯一の使用済み核燃料の中間貯蔵事業者として設立されました。その目的は、東京電力および日本原子力発電の原子力発電所から出てくる使用済み核燃料を再処理へと移行するまでの間、安全に貯蔵し、管理することです。

設立の背景

原子力発電所から発生する使用済燃料を発電所の敷地外に貯蔵することは、1997年まで法律により禁止されていました。しかし、核燃料サイクルの進展が遅れる中で、原発内における使用済み燃料の貯蔵が困難になるという懸念が高まりました。このため、1997年に原子力委員会が「当面の核燃料サイクルの具体的施策について」を発表し、原発構外に中間貯蔵施設の建立を検討する方針を示しました。

1999年には原子炉等規制法が改正され、原発の外で使用済燃料を貯蔵できるようになりました。これを受けて、2000年12月に東京電力がむつ市で「リサイクル燃料貯蔵センター」の技術調査を開始しました。

誘致プロセス

2003年、むつ市の当時の市長である杉山粛は「リサイクル燃料備蓄センター」の誘致を表明し、翌年には事業者に対し要請を実施しました。2005年には、青森県とむつ市が建設を承認し、東京電力や日本原子力発電との間で「使用済燃料中間貯蔵施設に関する協定書」を締結しました。2010年5月には、経済産業大臣より使用済燃料貯蔵事業の許可が下り、同年8月には貯蔵建屋の工事が開始されました。

貯蔵施設の完成と運用開始

リサイクル燃料貯蔵センターの建設は、2013年8月29日に無事に完成しました。2020年には、原子力規制委員会による新たな規制基準審査が行われ、事業変更が許可されました。

2024年9月26日には、東京電力の柏崎刈羽原発で保管されていた使用済み核燃料がリサイクル燃料備蓄センターへ搬入され、これは日本国内で初めて原発の敷地外における使用済み核燃料の貯蔵として注目されました。この際には、69体の使用済み核燃料（約12トン）が入った金属製の専用容器（キャスク）が専用船で運ばれ、関根浜港に到着しました。キャスクはその後、近隣の中間貯蔵施設へと運ばれました。

東京電力によると、2024年度は今回の搬入で終了し、2026年度までに柏崎刈羽原発から他の8基（約96トン、約550体）の核燃料を搬入する計画です。リサイクル燃料貯蔵株式会社の活動は、日本の原子力利用における新たなステップを示しています。

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