リョービ

リョービ株式会社：ダイカスト技術で世界をリードする企業

リョービ株式会社は、広島県府中市に本社を構え、ダイカスト製品の分野で世界的なトップメーカーとしての地位を確立しています。そのルーツは、1943年に三菱電機福山工場の下請けとして発足した菱備製作所に遡ります。創業以来、「技術と信頼と挑戦で、健全で活力にみちた企業を築く」という企業理念のもと、自動車産業をはじめとする様々な分野で高品質な製品を提供し続けてきました。

歴史と発展

リョービの歴史は、浦上豊氏が設立した菱備製作所から始まりました。社名は、創業地の備後国（府中市）と備中国（岡山県西部）に由来し、三菱電機との関連から「両備」の文字を取り入れたものです。1972年には、二代目社長である浦上浩氏によってCIが導入され、「RYOBI」というグローバルブランドが誕生しました。

当初はダイカスト製品の製造からスタートしましたが、1960年代以降は印刷機器、釣具、パワーツールなど多角的な事業展開を進めました。しかし、1990年代末のバブル崩壊後、事業の選択と集中を行い、釣具事業は上州屋へ、パワーツール事業は京セラインダストリアルツールズへと譲渡しました。印刷機部門は三菱重工との合弁会社であるリョービMHIグラフィックテクノロジーとして分社化され、それぞれの分野で専門性を高めています。

主要事業と強み

現在、リョービの主要な事業は、自動車関連のダイカスト製品です。シリンダーブロックやトランスミッションケースなど、自動車の重要部品を国内外のメーカーに供給しています。その顧客は、国内メーカーに留まらず、ゼネラルモーターズ、フォード・モーター、フォルクスワーゲンといった海外の自動車メーカーにも及んでいます。

リョービの強みは、設計から製造、そして塗装までの一貫体制を構築していることです。これにより、顧客のニーズに迅速かつ柔軟に対応し、高品質な製品を効率的に供給することが可能となっています。長年培ってきたダイカスト技術と、常に新しい技術に挑戦する姿勢が、リョービの競争力の源泉となっています。

社会貢献と企業活動

リョービは、事業活動を通じて社会に貢献することを目指しています。環境保全活動や地域社会への貢献活動など、様々な取り組みを積極的に行っています。また、広島東洋カープの本拠地であるMAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島に広告を出稿するなど、スポーツ振興にも貢献しています。

今後の展望

リョービは、ダイカスト技術を核として、グローバル市場での更なる成長を目指しています。自動車産業の変革期において、軽量化や高強度化といったニーズに応えるため、新しい素材や技術の開発に注力しています。また、IoTやAIといった最新技術を活用し、生産効率の向上や品質管理の高度化を図っています。

「できたらいいなの、その先へ」というコーポレートメッセージを掲げ、リョービはこれからも技術革新と挑戦を続け、社会に貢献する企業として発展していくことでしょう。

主な拠点

本社・広島工場：広島県府中市目崎町762
広島東工場：広島県府中市鵜飼町800-2
静岡工場：静岡県静岡市清水区蒲原5215-1
印刷機器工場：広島県府中市栗柄町444-1

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