ル・ロックル

ル・ロックル：時計製造の伝統息づくスイスの都市

ル・ロックル（Le Locle）は、スイスのヌーシャテル州に位置するコミューンであり、ル・ロックル郡の郡庁所在地です。フランス国境に隣接し、国境を越えるとフランスのヴィエ＝ル＝ラック（Villers-le-Lac）へと続きます。この地は、隣接するラ・ショー＝ド＝フォンと共に、時計製造都市としてユネスコの世界遺産に登録されています。

地理

ル・ロックルの面積は23.06平方キロメートル。その内、住宅地やインフラが16.0%、農地が53.8%、森林が29.1%を占めています。市内には、ル・コル＝デ＝ロシュ、ル・クレ＝デュ＝ロックル、ル・コロゾ、ラ・ジャリュズ、ル・プレヴー、ル・カルチエ、レ・ルプラットといった地区があります。周辺のコミューンとしては、レ・ブルネ、ラ・ショー＝ド＝フォン、レ・ポン＝ド＝マルテル、ラ・ショー＝デュ＝ミリュー、ル・セルヌー＝ペキニョが挙げられます。

歴史

ル・ロックルにおける時計製造の歴史は17世紀に遡ります。伝説的な起源として、1679年にロンドンから持ち込まれた懐中時計が故障した際、ダニエル・ジャン＝リシャールという人物が修理を担当し、その仕組みを分析して独力で時計製造を始めたという逸話があります。ジャン＝リシャールはル・ロックルを拠点とし、後継者を育成しました。1833年と1844年の大火に見舞われた後、ル・ロックルは碁盤目状の都市計画に基づいて再建され、整然とした街並みが形成されました。

2009年には、市の中心部がラ・ショー＝ド＝フォンと共に「ラ・ショー＝ド＝フォンとル・ロックル、時計製造業の都市計画」としてユネスコの世界遺産に登録されています。

人口

2008年の時点で、ル・ロックルの人口は10,148人。人口密度は440人/km2です。

文化

モン城（le Château des Monts）には、ル・ロックル時計博物館があります。この博物館は、特に17世紀から18世紀の振り子時計や自動巻き時計のコレクションが充実しています。

姉妹都市

ジェラールメ（フランス）
シドマス（Sidmouth, イギリス）

出身者

フランソワ・ペルゴ - 時計職人
ジョエル・カストロ・ペレイラ - サッカー選手
ピエール・ファーヴル - ドラマー
カール・ジラルデ - 画家
シャルル・サミュエル・ジラルデ - 画家

ル・ロックルゆかりの時計メーカー

ティソ
ミドー
ゼニス
ユリスナルダン
ゾディアック
アンジェラス（1970年代に廃業後、2015年に復活。拠点はラ・ショー＝ド＝フォン）
ユニバーサル・ジュネーブ（1934年にジュネーヴに移転）
ファーブル・ルーバ（現在の拠点はゾロトゥルン州グレンヒェン）
H.モーザー（発祥はロシア。現在の拠点はシャフハウゼン）

関連項目

ラ・ショー＝ド＝フォンとル・ロックル
ル・ロックル時計博物館

外部リンク

* http://www.lelocle.ch

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