ローブティサージュ

ローブティサージュ：輝ける競走馬の生涯

ローブティサージュ。その名には、フランス語で「ドレスを紡ぐ」という意味が込められた、気品漂う競走馬でした。2012年、彼女は日本の競馬シーンに華々しくデビューを飾ります。

2歳時：華麗なるデビューと重賞制覇

7月15日、函館競馬場で行われた2歳新馬戦。後方から鋭く伸び上がり、デビュー戦を鮮やかに勝利で飾りました。続くファンタジーステークスでは惜しくも2着。しかし、その強さは疑う余地がなく、真価を発揮する舞台はすぐそこまで迫っていました。そして、12月、阪神ジュベナイルフィリーズ。中団から力強く追い上げ、重賞初制覇、そしてGIタイトルを獲得。この勝利は、馬主であるシルクにとって、2000年のオークス以来のGI制覇、須貝調教師にとって年間GI3勝目、そして生産牧場であるノーザンファームにとっては阪神ジュベナイルフィリーズ6連覇という快挙をもたらしました。

3歳時：クラシックへの挑戦

3歳シーズンは、クラシック路線に挑戦。チューリップ賞では9着と結果を残せませんでしたが、桜花賞では直線で先頭に立つ場面もありました。しかし、惜しくも5着。続くオークスでも9着と、クラシック戦線では思うような結果を残せませんでした。秋シーズンはローズステークス、秋華賞と挑みましたが、それぞれ6着、11着と、思うような結果にはなりませんでした。

4歳時：短距離路線での活躍と不運

4歳シーズンは、京都牝馬ステークス7着、阪神牝馬ステークス3着と、まずまずのスタート。距離を短縮し、短距離路線に転向。函館スプリントステークスで2着と好走を見せると、続くキーンランドカップでは接戦を制し、2歳時の阪神ジュベナイルフィリーズ以来となる勝利を挙げました。しかし、この年の京阪杯では、ゲートへの誘導中に発走委員による鞭による過剰な制裁を受け、精神的なダメージから長期休養を余儀なくされました。この出来事は競馬雑誌でも大きく取り上げられ、大きな問題となりました。

5歳時：復帰と引退

5歳シーズン、阪急杯で復帰を果たし3着と好走を見せましたが、その後は思うような結果を残せず、10月31日のスワンステークスでは落馬というアクシデントに見舞われ、競走中止となりました。そして、11月9日、現役引退が発表され、11月11日付で競走馬登録が抹消されました。

ローブティサージュの血統

ローブティサージュの血統背景も非常に華麗です。祖母の全姉には、皐月賞、有馬記念、ドバイワールドカップを制したヴィクトワールピサ、安田記念を制したアサクサデンエン、そして2007年サマー2000シリーズチャンピオンのスイフトカレントらがいます。また、祖母の半妹の孫には、BCターフなどを制したレベルスロマンスや、兵庫ゴールドトロフィーを制したデュープロセスらがいます。まさに、名門中の名門から生まれたサラブレッドと言えるでしょう。

繁殖牝馬として

引退後は、生まれ故郷であるノーザンファームで繁殖牝馬となりました。その優れた血統と競走成績から、将来、新たなスターホースを輩出することが期待されています。ローブティサージュの物語は、競走馬としての華麗なる活躍だけでなく、繁殖牝馬としての新たな挑戦へと続いていきます。

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