ローミング

ローミングについて

概念

ローミングは、携帯電話やPHS、またはインターネット接続サービスにおいて、契約したサービス提供者のエリア外にいても、提携する他の事業者のエリアでサービスを継続して利用できる仕組みです。本来の契約者が提供するサービスのエリアを越えて、ユーザーがサービスを享受できるのがローミングの特徴です。

国内におけるローミングの例

日本では、ローミングは主に携帯電話やPHSで利用されます。契約したサービスエリア外でも、提携事業者のエリア内であれば、通常の契約内容と同じように利用が可能です。特に国外での接続は「国際ローミング」として知られています。携帯電話の画面にはしばしば「Rm」という表示が出ることがあります。

アウトローミングの取り組み

アウトローミングとは、国内のサービス提供者が自社のエリア外で他社のネットワークを使用してサービスを提供するものです。以下は、いくつかの例です。

• - イー・アクセス（EMOBILE LTE音声サービス）：2013年に開始されたこのサービスでは、自社エリア外で、ソフトバンクの3Gネットワークを使用することができます。
• - ワイモバイル：2014年に開始されたこのサービスも、同様に旧イー・アクセスのエリアが対象外の場合には、ソフトバンクのネットワークを利用します。
• - 楽天モバイル：2019年にサービスを開始し、自社エリア外ではKDDIのネットワークを使用してローミングが可能です。最近、2023年に新しい協定が締結され、より多くのエリアが対象に加わることになりました。

国外でのローミング

国外でのローミングに関しても、日本の通信事業者はさまざまなサービスを提供しています。たとえば、NTTドコモは「WORLD WING」というサービスを展開し、韓国やアジア各国で利用できるようになっています。他のキャリアも国際ローミングのサービスを提供しており、インターネット接続や国際電話の利便性を向上させています。

MVNOによるローミング

MVNO（仮想移動体通信事業者）もローミングを活用しています。ディズニーモバイル等は、ソフトバンクのネットワークを利用し、同じエリア内でのサービスを提供しています。

通信障害時のローミング構想

2022年に発生したKDDIの通信障害を受けて、政府は緊急時にも他社の通信ネットワークを利用できるローミング構想を検討しました。地元の通信事業者も協力し、2025年度末までには導入する見通しです。

料金や利用条件に関する注意

ローミングを利用する際は、料金体系や通信条件に注意が必要です。例えば、国際ローミングでは、利用する国や地域によって通信料金が異なることがあります。さらに、無料通信分や定額プランの適用が外れる場合もあるため、事前に確認することが重要です。

まとめ

ローミングは、携帯電話やインターネット接続を利用する上で重要なサービスであり、特に旅行や出張といったシーンでの利用が多いです。国内外問わず多様な事業者がこのサービスを展開し、利用者に便利な通信手段を提供し続けています。

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