一ツ木駅

一ツ木駅の概要

一ツ木駅（ひとつぎえき）は、愛知県刈谷市一ツ木町五丁目に位置する名古屋鉄道名古屋本線の駅です。駅番号はNH20で、地元の交通の要所として利用されています。

歴史

この駅は、西福寺（三河三弘法の二番札所）の最寄り駅であり、弘法大師の月命日には急行列車が臨時停車することがありました。駅の開業から間もなく、1924年には旅客待合室として「五智堂」が建設されました。しかし、老朽化により戦後すぐに撤去され、その後も別の寺院風の駅舎へと変わりましたが、現駅舎が建設される際にそれも取り壊されました。

一ツ木駅は、1923年の開業以来、いくつかの歴史的な変遷を経てきました。1923年4月に愛知電気鉄道として開業し、1924年に五智堂の落成式が行われました。1935年には名岐鉄道との合併により名古屋鉄道の駅となります。1958年には駅構内で特急列車との衝突事故が発生し、全面的な火災が発生するという事件がありました。

1970年には無人駅となり、2003年にはダイヤ改正で停車本数が増加しました。2004年には駅舎の改築が行われ、トランパスシステムが導入されました。その後ICカード乗車券「manaca」も導入され、利便性が向上しました。さらには、2012年には刈谷市公共施設連絡バスの南バス停留所が新設されました。

駅構造

一ツ木駅は、6両編成対応の相対式ホームを持つ地上駅で、2面2線の構成をしています。駅は知立駅が管理している集中管理システムが導入されています。ホームは半径600mの曲線上にあり、1番線には乗務員支援用の監視モニターが設置されています。無人化後も上りホーム側には駅舎が存在しましたが、その後取り壊され、簡易駅舎に建て替えられました。

利用状況

一ツ木駅の利用状況は、近年増加傾向にあります。2013年のデータでは、1日平均乗降人員は2,965人で、名鉄全駅中144位でした。1992年と比較すると乗降人員は増加しており、2021年度には1日平均3,190人となりました。これからも地域の交通インフラとしての役割が期待されます。

駅周辺

一ツ木駅周辺には、国道23号（知立バイパス）や国道1号が通っており、アクセスは便利です。また、愛知県産業技術研究所や刈谷市の公共施設、教育機関などが立ち並んでいます。地域の福祉センターや公園も近隣にあり、地域住民にとって重要なスポットとなっています。

バス路線

市内公共施設連絡バスや名鉄バスが運行されており、特に弘法命日の際には弘法前行きのバスが運行されるなど、地域の交通手段としての役割を果たしています。

隣接駅

隣の知立駅までの直線区間が特徴で、ホームの端から知立駅を望むことも可能です。

一ツ木駅は、歴史的な価値や地域社会に根付いた重要な鉄道駅であり、今後もその役割を継続していくことでしょう。

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