七道駅

七道駅：歴史と現代が交差する南海本線の駅

七道駅は、大阪府堺市堺区鉄砲町に位置する南海電気鉄道南海本線の駅です。駅番号はNK10。古くからの歴史と、近年変化を遂げた様子が入り混じる、魅力的な駅です。

歴史を刻む駅

七道駅は1917年（大正6年）、南海鉄道住ノ江駅～堺駅間の開通に伴い開業しました。その後、近畿日本鉄道を経て、1947年（昭和22年）に南海電気鉄道の駅となりました。1985年（昭和60年）に高架化工事が完了。2012年（平成24年）には駅ナンバリングが導入され、現在に至ります。長い歴史の中で、幾多の変遷を遂げながら、地域の人々の生活を支え続けてきました。

駅構造と利用状況

島式1面2線のホームを持つ高架駅で、ホームは3階、改札口は1階にあります。地上線時代の面影をわずかに残す箇所もあり、歴史を感じさせます。2019年（令和元年）の1日平均乗降人員は11,402人。南海の駅の中で上位に位置し、特に近年のイオンモール堺鉄砲町開業以降は利用者が増加傾向にあります。

栄華を極めた鉄砲鍛冶と、現代の商業施設

駅周辺は、かつて鉄砲鍛冶が栄えた地域でした。駅西側にはロータリーがあり、河口慧海の銅像が建つなど、歴史を感じさせる風景が広がっています。高架下には2本の道路が通り、東へ進むと内川に架かっていた江川橋跡にたどり着きます。江戸時代には、この地域に多くの鉄砲鍛冶が居住していました。現在も、非公開ながら鉄砲鍛冶屋敷が現存していると言われています。

一方、駅西側には2016年（平成28年）にイオンモール堺鉄砲町がオープン。大規模な商業施設の誕生は、地域の活性化に大きく貢献し、駅利用者の増加にもつながっています。この商業施設の開業は、七道駅の新たな一面を作り出しました。

地名の由来と周辺施設

七道という地名は、諸説があります。高渚寺の七堂伽藍説、摂津国住吉郡榎津郷の七堂伽藍説、住吉大社の渡御祭における七度の潮垢離説など、歴史と深い繋がりを感じさせる地名です。

駅周辺には、歴史的建造物や神社仏閣も点在しています。千日井の石碑のある堺七道郵便局、高須神社、宗宅寺、宗見寺など、散策しながら歴史に触れることができます。また、河口慧海生家跡も近くにあります。これらの施設は、七道駅周辺の豊かな歴史と文化を象徴しています。

アクセス

駅西側には七道駅前通停留所があり、南海バスが運行されています。かつては駅東側にも停留所がありましたが、2021年10月1日に廃止されました。バス路線は、堺市街方面や堺浜方面など、周辺地域へのアクセスを容易にしています。

まとめ

七道駅は、歴史と現代が交差する、魅力的な駅です。古くからの歴史的背景と、近年の発展が調和した街並みを体感できる場所と言えるでしょう。歴史散策やショッピングなど、様々な目的で訪れることができる、南海本線の重要な駅となっています。駅周辺を散策することで、堺の歴史と文化に触れ、現代の活気に満ちた街並みを同時に楽しむことができます。

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