三田本町駅

三田本町駅：三田市の静かな住宅街に佇む駅

三田本町駅は、兵庫県三田市相生町に位置する神戸電鉄三田線の駅です。駅番号はKB28、標高146mと、周辺環境の高低差を感じさせる立地にあります。三田線単独駅として分類されますが、公園都市線からの直通運転も行われているため、多くの列車が行き交います。車内アナウンスでは「本町、三田本町」と放送され、地元住民にとって親しみのある呼び名と言えるでしょう。

歴史を紐解く

三田本町駅の歴史は古く、1929年（昭和4年）10月10日、神戸有馬電気鉄道三田線の横山駅～三田駅間に新設されたことに始まります。その後、1947年（昭和22年）1月9日には三木電気鉄道との合併により、神有三木電気鉄道（現在の神戸電鉄）の駅となりました。そして1991年（平成3年）3月21日、横山駅～三田駅間の複線化工事に伴い、島式ホームへの改築と駅舎の改築が行われ、現在の姿に生まれ変わりました。

駅構造：無人駅ならではの機能

三田本町駅は、島式1面2線のホームを持つ地上駅です。駅舎は下り線側に位置し、ホームへは地下道を通ってアクセスします。駅舎から南側へ直接出られる出口はなく、駅構外の地下道を経由する必要があります。

無人駅であるため、駅務遠隔システムが導入されています。これは沿線光ネットワークに接続されており、センター駅から自動券売機、自動改札機、自動精算機、TVカメラ、インターホン、シャッターなどが遠隔操作される仕組みです。そのため、駅員は巡回による対応となり、構内売店などの商業施設はありません。かつては駅近辺の鍵屋で割引乗車券の委託販売が行われていましたが、2009年11月時点で終了しています。

利用状況と周辺環境

2021年度の1日あたりの乗車人員は約306人と記録されています。近年は、この数値を推移しています。駅周辺は三田市の市街地の外れに位置していますが、かつての中心地であった本町地区に近接しています。住宅地が広がる一方で、農地も点在する、静かで落ち着いた地域です。

国道176号線や兵庫県道720号テクノパーク三田線などの主要道路が近くを通っており、交通アクセスは比較的良好です。また、三田本町郵便局やロピア三田対中店などの生活関連施設も近くにあります。

接続路線と隣の駅

三田本町駅は、神戸電鉄三田線に属し、公園都市線からの直通運転も行われています。特快速（新開地行きのみ）、急行、準急、普通列車が停車します。隣の駅は、下り方面が三田駅、上り方面が横山駅です。

まとめ

三田本町駅は、歴史と静けさを兼ね備えた駅です。無人駅ながらも、遠隔システムによる利便性の確保、そして周辺の生活環境の充実により、地域住民にとって重要な交通拠点となっています。三田市を訪れた際は、この駅に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

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