世界一周航空券
世界一周航空券の概要
世界一周航空券（Round the World Ticket、RTW）は、出発地の空港から地球を一周し、再度出発地に戻るために必要な航空券をまとめて購入できる特別な航空券です。この形式のチケットは、旅行者が多くの国や地域を訪れる際に非常に便利となります。特に「世界一周」とは、太平洋と大西洋をそれぞれ一回ずつ往復することが基本条件であり、大陸間は一方向に進む規則があります。
特徴
事前に全ての便の航空券を購入する必要がありますが、初回の搭乗便を除き、フレキシブルに変更できる「オープン」な航空券も取り扱われています。また、一部の航空券では大陸内の出発地と到着地を別々にし、その間を他の交通手段で移動する「オープンジョー」の利用が可能です。
航空連合のスターアライアンス、ワンワールド、スカイチームなどがこの航空券を発行しており、各航空会社が独自に協力し合って発行するケースもあります。以前は、単一の航空会社または数社が連携して販売していたものの、航空連合が成立して以降は、連合発行の航空券が主流になっています。
その他の類似航空券
世界一周航空券と同様に「サークルトリップ」や「サークルパシフィック」といった航空券も存在し、これらは特定の海域を巡ることを目的としています。航空券の運賃は基本的に通年同一で、多くのケースでマイレージプログラムにマイルを加算できる特典も用意されていますが、加算率は航空会社やプログラムによって異なる場合があります。
様々な分類
クラスによる分類
航空連合による世界一周航空券は、エコノミー、ビジネス、ファーストクラスといった各クラスで設定されています。一方で、個別の航空会社が発行する場合、その利用クラスが制限されることもあります。
運賃の計算方法
運賃は通常、移動距離（マイル）を基に設定される「マイル制」が主流です。一部の航空連合では、大陸数に応じて運賃が決まる「大陸制」を採用しています。
経路の自由度
航空連合の発行する航空券は、加盟航空会社の路線を利用することで比較的自由度の高い旅行経路を設定できます。しかし、個別の航空会社が発行した航空券は滞在都市が限定される場合があります。
有効期限と最低旅行日数
世界一周航空券には、通常1年の有効期限と最低旅行日数が10日と定められています。この設定は観光以外の目的で航空券を使用することを防ぐためにあります。
予約・経路変更
世界一周航空券は、正規割引運賃の一部として扱われ、利用途中でも予約や経路の変更が可能なものが多いです。しかし、経路変更には手数料が発生する場合もあります。
主な提供者
航空連合
単独航空会社・提携
- - シンガポール航空、エア タヒチ ヌイがそれぞれ独自の条件で提供。
比較と総括
日本からの出発の場合、格安航空券の登場により、昔のような価格面での優位性は薄れていますが、ビジネスクラスやファーストクラスでは、場合によってはよりお得に利用できることがあります。航空券の選択肢を活かし、自分に合った旅を計画することが重要です。
もう一度検索
【記事の利用について】
タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。
【リンクついて】
リンクフリーです。