中国山口駅伝

中国山口駅伝の概要

中国山口駅伝（ちゅうごくやまぐちえきでん）は、2019年までの間、毎年1月に山口県で開催されていた駅伝大会です。主催は山口県教育委員会、山口県陸上競技協会、中国新聞社であり、地域のスポーツ振興を目的として多くのアスリートが参加しました。

この大会は、宇部市役所をスタート地点とし、周南市役所をゴールとする、全長84.4kmのコースが設定されています。1937年に初開催されて以降、2019年まで続き、82回目の大会を迎えるという長い歴史を持つ伝統的なイベントとなりました。

参加チームと部門

大会には、一般、郡市、高校の三つの部門が設けられ、それぞれの記録を競い合いました。参加するチームは主に、山口県や広島県に所在する実業団や高校のチームが中心ですが、時折、自衛隊や教育委員会のチーム、さらには遠方からも企業や大学が参加することがありました。また、高校の部門では、広島県立世羅高等学校や山口県立西京高等学校などの地元の強豪校が参加し、地域に根ざしたスポーツイベントとしての一貫性を保っていました。特に兵庫県立西脇工業高等学校などの全国有名校が招かれることもあり、レベルの高い競争が展開されていました。

コースの詳細

駅伝は7つの区間から成り立っています。各区間の距離は次の通りです。

• - 1区: 宇部市役所 → 山口市立阿知須中学校前 (15.1km)
• - 2区: 山口市立阿知須中学校前 → 山口市小郡文化資料館前 (11.3km)
• - 3区: 山口市小郡文化資料館前 → 山口県庁前 (11.9km)
• - 4区: 山口県庁前 → JA山口中央小鯖支所前 (10.4km)
• - 5区: JA山口中央小鯖支所前 → 防府市八王子 (8.7km)
• - 6区: 防府市八王子 → 周南市戸田駅前 (15.9km)
• - 7区: 周南市戸田駅前 → 周南市役所 (11.1km)

中継では、例年山口放送（KRY）が全区間を生放送し、中国放送（RCC）も同日12:00からの中継を行っていました。1995年から1999年の間は、テレビでも放送が行われ、地域のスポーツイベントとして多くの人々に親しまれる存在となりました。

大会廃止の背景

2019年1月27日に開催された第82回大会において、最終7区での事故が発生しました。走者が走行中、隣の車線から侵入した軽自動車と接触し、これによって中電工の選手が棄権する事態となりました。この事故は主催者に大きな波紋を呼び、運営側は再発防止策の検討を始めましたが、結局人員不足や運営費の高騰から大会を続けることが難しく、2019年以降は大会の継続が断念されました。

関連項目

• - 中国駅伝: かつて広島県で行われていた駅伝大会。
• - 山口県読売駅伝: 毎年2月に行われる駅伝大会で、萩市から下関市へのコースを持つ。

このように中国山口駅伝は地域のスポーツ文化を支える重要なイベントでありましたが、さまざまな事情により幕を閉じることとなりました。

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