中央大通

中央大通：大阪の心臓部を貫く大動脈

中央大通は、大阪府大阪市中心部を東西に走る主要道路です。正式名称は大阪市道築港深江線ですが、一般的には「中央大通」として広く知られています。東大阪市でもこの名称が用いられるほど、地域に深く根付いた道路です。

その歴史は戦後復興都市計画に遡ります。1962年から1970年にかけて、幅最大80m、車線数最大14本の道路として整備されました。船場や上町地域は戦災復興事業の対象外でしたが、大阪万博関連事業として整備が進められました。この大規模な事業に伴い、船場では唐物町、北久太郎町、上町では農人橋詰町、両替町などの地域が道路用地となり、住民の移転を伴いました。移転先として建設されたのが、現在も大阪のランドマークとして存在感を放つ船場センタービルです。

中央大通の特徴として、道路の中央を阪神高速16号大阪港線と13号東大阪線が走り、その下をOsaka Metro中央線と近鉄けいはんな線が走っている点が挙げられます。特に船場地区では、阪神高速と高架道路の下に船場センタービルが建設されている独特の構造となっています。

渋滞緩和のため、御堂筋や堺筋、谷町筋を跨ぐ高架道路が設置されています。また、船場センタービル区間では東西で交差点名が異なるなど、複雑な構造となっています。阿波座1交差点以西は歩道が広めにとられ、弁天町駅前交差点から朝潮橋までの区間には、自転車道が整備されているなど、歩行者や自転車にも配慮した設計となっています。

西端は朝潮橋交差点で国道172号と合流し、大阪港を経て南港方面へと続きます。東端は明確に定義されていませんが、国道479号との交点（深江橋交差点）、大阪市と東大阪市の境界、国道170号旧道との交点などが考えられます。一般的には国道170号旧道付近までが中央大通と呼ばれています。

Osaka Metro中央線と近鉄けいはんな線は、中央大通と並行して走っていますが、阿波座駅の西側では道路中央の高架を、東側では地下を通り、さらに荒本駅の東側では再び高架を走るなど、複雑なルートをとっています。

中央大通は、大阪市内の主要な幹線道路であり、交通量は非常に大きいです。特に、法円坂交差点、森ノ宮駅前交差点、高井田本通6丁目交差点、河内中野南交差点、被服団地前交差点などは、慢性的な渋滞が発生しやすい場所として知られています。

中央大通は、単なる道路という枠を超え、大阪の歴史、都市開発、交通インフラの変遷を物語る重要な存在です。その複雑な構造や歴史的背景を知ることで、大阪という都市をより深く理解することができるでしょう。今後、更なる交通量の増加が見込まれる中、渋滞対策や周辺環境整備などの課題にも取り組んでいく必要があるでしょう。

沿線情報

Osaka Metro中央線・近鉄けいはんな線：朝潮橋駅～新石切駅

接続路線

（詳細は省略）

交通量（2005年度）

大阪市西区九条南3丁目：40,049台

大阪市西区西本町2丁目：47,974台

大阪市中央区船場中央3丁目：28,324台

大阪市中央区常盤町2丁目：53,296台

大阪市東成区中道1丁目：65,711台

東大阪市長田中2丁目：69,099台

東大阪市荒本北：41,755台

渋滞

大阪市内のみならず、大阪府内でも有数の渋滞多発エリアです。

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