中央市場前駅

中央市場前駅：歴史と商業が交差する神戸の駅

神戸市営地下鉄海岸線中央市場前駅(K05)は、兵庫県神戸市兵庫区中之島に位置する、歴史と現代が融合する駅です。2001年7月7日、神戸市営地下鉄海岸線の開通と同時に開業しました。地下1階にコンコースと改札口、地下2階に島式1面2線のプラットホームを備えています。

開業から現在まで

開業当初は、周辺に神戸市中央卸売市場が隣接しており、市場関係者を中心に利用されていました。しかし、2017年6月30日、駅西側にイオンモール神戸南が開業すると、状況は一変します。駅とイオンモールを結ぶ連絡通路が開通、改札口も増設され、利用客数は飛躍的に増加しました。2022年度の1日平均乗車人員は3,270人に達し、開業当初から大幅な伸びを示しています。計画時の予測乗車人員には届いていませんが、地域の活性化に大きく貢献していると言えるでしょう。

駅の構造とデザイン

地上には、エレベーター付きの1番出入口、中央卸売市場側の2番出入口、そしてイオンモール直結の3つの出入口があります。改札外コンコースには「辻広場」と呼ばれる空間が設けられ、床や天井のデザインに変化を持たせることで、快適な空間を演出しています。さらに、周辺の歴史的史跡を紹介するパネルが設置されており、地域の歴史と文化を伝える役割も担っています。一方、プラットホームは海岸線の統一感を保つため、シンプルなデザインとなっています。

歴史と文化の薫る周辺地域

中央市場前駅周辺は、江戸時代以前から栄えた兵庫津の中心地にあたり、大輪田泊の跡地でもあります。駅周辺には歴史的な建造物や史跡が点在しています。平清盛ゆかりの清盛塚、兵庫大仏で知られる能福寺をはじめ、真光寺、来迎寺、薬仙寺、金光寺といった寺院が静かに佇んでいます。2012年には、NHK大河ドラマ『平清盛』の放映にあわせて、「KOBE de 清盛 2012歴史館」が期間限定でオープンするなど、歴史と観光を融合した取り組みも行われています。また、兵庫県立兵庫津ミュージアムも近隣に位置し、地域の歴史を深く学ぶことができます。さらに、神戸市中央卸売市場本場や日本郵便長田郵便局中央市場内分室といった施設も駅周辺に集積しています。

駅の将来

中央市場前駅は、歴史的な背景と商業施設の共存という、独特の個性を持つ駅です。今後、周辺地域の開発や観光客の増加に伴い、さらに利用客数が増加すると予想されます。神戸の歴史と活気を感じられる、魅力的な駅として、その役割を担い続けるでしょう。

アクセス

神戸市営地下鉄海岸線：ハーバーランド駅から和田岬駅方面

隣接駅

ハーバーランド駅
* 和田岬駅

駅周辺には、バス路線も整備されており、公共交通機関によるアクセスは良好です。

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