中野渡進

中野渡進のプロフィールと経歴

中野渡進（なかのわたり すすむ）は、1976年9月17日生まれ、東京都小平市出身の元プロ野球選手で、ポジションは投手です。彼は人気ゲームクリエイターである中野渡昌平の従兄弟でもあります。彼のプロ入りから引退後のキャリアに至るまでの経歴は、非常に興味深く、多様性に富んでいます。

プロ野球選手としての経歴

中野渡は、東海大菅生高校でエースとして活躍し、2年秋には東京都大会で準優勝を遂げましたが、翌年の春の選抜大会には選出されませんでした。その後、卒業と同時に社会人野球の三菱自動車川崎に入社し、都市対抗野球では2年目に完投勝利を記録。さらに、補強選手としても先発登板を果たしました。

1999年に行われたドラフト会議で横浜ベイスターズから7位指名を受けてプロ入りを果たします。彼の入団時にはユニフォームの背ネーム「NAKANOWATARI」が12文字と非常に長いことが話題となりました。入団後の2001年シーズンには中継ぎとして63試合に登板し、5勝1敗、防御率2.61という好成績を記録します。また、同年には台湾で開催された第34回IBAFワールドカップの日本代表にも選ばれました。

しかし、その後は登板過多が原因で怪我を抱えることになり、登板数が減少します。本人は後に著書でこの怪我が2002年中に完治していたものの、2003年には「飼い殺し」状態に置かれたことを明かしています。2003年シーズンオフに戦力外通告を受け、日本ハムやヤクルトの入団テストを受けましたが、入団には至らずに現役を引退しました。

引退後の活動

引退後の2004年10月、中野渡は弟と共に東京都国分寺市に「もつ鍋わたり」という飲食店をオープンしました。店は多くの横浜ベイスターズの選手や他球団の現役選手からも訪れられ、サイン色紙が並ぶほどの人気を博しました。しかし、2014年6月30日に閉店。閉店後、中野渡は東京の奥地に工場を設立し、精密機器の加工業に従事しています。

その後、彼の店の後継者となった知人が国分寺駅北口に「九州料理 二代目もつ鍋わたり」をオープンさせました。彼はタレやレシピを後継者に譲渡し、今後は飲食業には関与せず、精密機器の加工工場の経営に専念する意向を示しています。さらに「九州料理 二代目もつ鍋わたり」は立川駅南口と三鷹駅南口にも店舗を増やし、販路を広げています。

人物像

中野渡は非常に毒舌で知られ、この性格が原因で球団と対立し、わずか4年で解雇されることになったとも言われています。引退後もその毒舌は注目を集め、特に『漫画実話ナックルズ』において「中野渡進の'もつ鍋的'野球論」というコラムを連載しました。2011年にはこの連載をまとめた単行本『ハマの裏番もつ鍋屋になる』を出版し、さらには第10回酒飲み書店員大賞を受賞するなどしています。

中野渡のユニークなキャリアと個性的な人柄は、今なお多くの人々によって語り継がれています。

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