丸田陽七太

丸田 陽七太（まるた ひなた）は、1997年4月18日生まれ、兵庫県川西市出身のプロボクサーです。森岡ボクシングジムに所属し、第65代日本フェザー級王者としてその名をボクシング史に刻みました。

アマチュアでの礎

丸田は6歳という幼い頃から、現在の所属である森岡ボクシングジムでボクシングに打ち込み始めました。関西大学北陽高校時代には、アマチュアボクシング界で注目される存在となります。2013年に開催されたアジアジュニア選手権では銅メダルを獲得。また、高校総体（インターハイ）では2年連続で決勝の舞台に進出するなど、輝かしい実績を残しました。

プロ転向と飛躍

アマチュアでの経験を積み、2014年11月24日にB級プロテストに合格しプロへ転向。翌2015年11月22日、プロデビュー戦としてIBF世界バンタム級ランカーであるジェイソン・カノイ選手（フィリピン）と対戦。この難しい相手に対し、6回を戦い抜き3-0の判定勝利を収め、幸先の良いスタートを切りました。

プロキャリアわずか3戦目となる2016年7月31日、ウィルベルト・ベロンド選手（フィリピン）との間でWBC世界バンタム級ユース王座決定戦が行われました。丸田はこの試合で6回にKO勝利を収め、見事にユース王座を獲得。次世代のホープとして大きな期待を集めることとなります。

同年11月23日には、ジョー・テホネス選手（フィリピン）を相手にユース王座の初防衛戦を行い、7回KO勝ちでベルトを守りました。この活躍が評価され、2016年12月にハリウッドで開催されたWBC年次総会では、ユース部門の年間MVPに選出される栄誉に浴しました。2017年3月26日には、ハムソン・タイガー・ラマンダウ選手（インドネシア）を6回KOで下し、ユース王座の2度目の防衛に成功しています。

王座挑戦と経験

順調にキャリアを重ねていた丸田でしたが、2017年10月13日、後楽園ホールで行われたOPBF東洋太平洋スーパーバンタム級王座決定戦で、王者・大竹秀典選手（金子）に挑戦。しかし、10回判定で0-3の敗北を喫し、プロキャリア初の黒星となりました。王座獲得はなりませんでしたが、この試合で大きな経験を積みました。

その後は再起を図り、2017年12月にはタイでTKO勝利を収めました。2018年8月にはフィリピンでOPBF東洋太平洋バンタム級シルバー王者と対戦し、引き分けという結果でした。国内外での経験を重ね、選手としてさらに成長していきます。

日本王座への道

国内戦線に戻り、2018年12月には後楽園ホールで初代日本ユースフェザー級王者の溜田剛士選手（大橋）と対戦。5回TKO勝ちを収め、存在感を示しました。さらに、2019年10月26日に行われた日本フェザー級王座挑戦者決定戦では、元王者の大橋健典選手（角海老宝石）に3回TKO勝ちを収め、日本フェザー級王座への挑戦権を獲得しました。

日本王座獲得とその後

満を持して日本フェザー級王座に挑戦したのは、2021年2月11日。後楽園ホールで当時の王者・佐川遼選手に挑みました。この試合で丸田は、7回に王者から劇的なTKO勝利を奪い、見事に第65代日本フェザー級王座を獲得しました。

しかし、2022年5月15日に行われたIBF世界フェザー級ランカーでもある阿部麗也選手との日本タイトルマッチ及びWBOアジアパシフィック王座決定戦では、12回判定で敗北。日本王座から陥落しました。

近年の活動

王座陥落後も現役を続け、2024年3月2日には東洋太平洋・WBOアジアパシフィック・IBFパンパシフィックのライト級ランキング上位に位置するプームリットデーット・チョンラトンダムロンクン選手（タイ）に8回判定で勝利を収めました。同年12月7日には日本ライト級王者・三代大訓選手に挑戦しましたが、6回終了後に棄権しTKO負けとなりました。

戦績・獲得タイトル

アマチュア戦績: 66戦55勝（31KO）11敗
プロ戦績: 18戦14勝（10KO）3敗1分

獲得タイトル

WBC世界バンタム級ユース王座（防衛2）
2019年度日本フェザー級最強挑戦者
* 第65代日本フェザー級王座（防衛1）

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