九段理江

九段 理江（くだん りえ）: 日本の小説家

九段理江は1990年9月27日に埼玉県浦和市で生まれた日本の小説家です。彼女は小さい頃から転居を繰り返し、子供時代にはおよそ20か所もの場所で生活をしていました。これにより彼女は様々な環境や文化に触れ、その後の創作活動においても豊かな影響を及ぼしました。

経歴

高校は埼玉県南部にある公立高校に通い、その後は埼玉県内で大学生活を過ごしましたが、出身大学については公表されていません。大学卒業後は研究室助手を務めた後、2014年に石川県に引っ越し、金沢市に1年間、さらに能美市に2年半住むことになります。金沢市では、国際ビジネス学院の講師として教鞭を執りながら、古書店「オヨヨ書林」でのアルバイトを経験しました。

作家としての活動は2021年に始まり、彼女は第一作『悪い音楽』で第126回文學界新人賞を受賞し、一躍注目を集めることとなります。この作品は彼女のデビュー作であり、独自の視点と表現力を以て、読者の心をつかみました。この成功を機に、彼女は自身の作家としての道を本格的に歩み始めました。

受賞歴と代表作

2022年には、太宰治の「女生徒」を本歌取りした作品『Schoolgirl』が第166回芥川龍之介賞の候補に挙がり、同年に刊行された同作は第35回三島由紀夫賞にも候補入りしました。これに続いて、2023年には『Schoolgirl』が芸術選奨新人賞を受賞し、同年には「しをかくうま」で第45回野間文芸新人賞を受賞します。さらに、2024年には「東京都同情塔」で第170回芥川龍之介賞を受賞し、彼女の名声はますます高まっています。

作品リスト

単行本

• - 『Schoolgirl』（文藝春秋、2022年1月）ISBN 978-416391-508-1
• - 『東京都同情塔』（新潮社、2024年1月）ISBN 978-410355-511-7
• - 『しをかくうま』（文藝春秋、2024年3月）ISBN 978-416391-816-7

短編小説

• - 「悪い音楽」 - 『文學界』2021年5月号
• - 「Schoolgirl」 - 『文學界』2021年12月号
• - 「彼と彼女の間に投げる短い小説」 - 『北國新聞』2023年2月25日
• - 「Planet Her あるいは最古のフィメールラッパー」 - 『ユリイカ』2023年5月号 特集=〈フィメールラップ〉の現在

随筆

• - 【特別エッセイ】「九段理江」 - 『文學界』2024年3月号

彼女の作品は、その描写や視点の独自性から多くの読者に支持され続けており、今後の活躍が期待される著者です。公式なSNSアカウントも開設されており、最新の情報はそちらからも入手可能です。

もう一度検索