京都水族館

京都水族館について

京都水族館は、京都市下京区の梅小路公園内にある、日本初の完全人工海水を利用した内陸型水族館です。2012年3月14日に開業し、以来、多くの来場者に親しまれています。オリックス不動産が公園の一部を借り受け運営しており、運営業務はオリックス水族館株式会社が行っています。

特徴

この水族館の最大の特徴は、100%人工海水を使用している点です。これは日本初の試みであり、高度な濾過システムによって維持されています。また、内陸型としては日本最大級の規模を誇り、約250種、1万5000匹もの生物が展示されています。水槽総容量は約3,000トンに及び、そのうち約90%が人工海水で満たされています。

展示ゾーン

館内は9つのゾーンに分かれており、それぞれのテーマに沿った展示がされています。

京の川ゾーン: 鴨川や由良川など、京都の川を再現した水槽で、オオサンショウウオやアマゴなど、川に生息する生物が展示されています。特にオオサンショウウオの展示は国内最大級です。
かいじゅうゾーン: ゴマフアザラシやミナミアメリカオットセイが飼育されており、チューブ状の水槽を通して、間近で観察できます。
ペンギンゾーン: ケープペンギンが、自然に近い環境で飼育展示されています。水域を広く取り、ペンギンが波の力を利用して陸に上がる様子が見られます。
海洋ゾーン: 多彩なサンゴ礁と熱帯魚、磯の生物、無脊椎動物、そして京の海をテーマにした水槽が設置されています。磯の教室では、実際に生物に触れることも可能です。
大水槽: 日本海を表現した大水槽では、マダラトビエイやアオ[[ウミガメ]]など、大型の魚たちが群れで泳ぐ姿を観察できます。ナポレオンフィッシュも人気です。
山紫水明ゾーン: 京都周辺の淡水域に生息する希少な生物が展示されており、琵琶湖や淀川水系に生息する生物を見ることができます。
京の里山ゾーン: 里山の風景が再現されており、棚田を散策することができます。
交流プラザ: イベントホールとして利用されています。
イルカスタジアム: ハンドウイルカのパフォーマンスが楽しめる屋外スタジアムです。180度パノラマの観覧席からは、東寺五重塔を望むことができます。

歴史

京都水族館は、梅小路公園の再開発プロジェクトの一環として建設されました。当初は地元住民からの反対運動もありましたが、2010年に建設が許可され、2012年に開業しました。開業当初から多くの来場者を集め、現在では京都を代表する観光スポットの一つとなっています。

館長

初代：榊原 茂
二代目：下村 実(2014年9月〜)
三代目(現職)：松本 克彦(2019年6月〜)

施設概要

建築面積: 5,948.25m2
延べ床面積: 10,974.29m2
最大収容人数: 5,000人
水槽総容量: 約3,000t
構造: 鉄筋コンクリート構造（一部鉄骨構造）
階数: 地上3階、塔屋1階

入館情報

休館日: 年中無休（施設点検などで臨時休業あり）
営業時間: 午前9時〜午後5時（年末年始、GW、夏休みは変更あり）
入館料金: 大人2,050円、大学・高校生1,550円、小中学生1,000円、幼児600円。年間パスポートもあり。

アクセス

鉄道: JR嵯峨野線「梅小路京都西駅」から徒歩7分、JR京都駅からも徒歩15分。
* バス: 京都駅からは複数の路線バスが利用可能。

その他

館内では、オリジナルの菓子パン「すいぞくパン」や、海洋堂が製作したフィギュア「京都水族館フィギュアコレクション」などが販売されています。また、2013年にはテレビドラマのロケ地としても使用されました。

京都水族館は、単なる水族館としてだけでなく、教養施設としての役割も担っています。生き物たちの展示を通じて、自然環境の大切さを学ぶことができるでしょう。

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