伊丹

伊丹（いたみ）について

伊丹は、兵庫県伊丹市の中心部に位置する地名です。現在の行政区画では、住居表示が実施されている伊丹一丁目から八丁目と、住居表示未実施の大字伊丹から構成されています。大字伊丹は、猪名川と藻川の分岐点に位置する神津大橋の南側に飛地として存在します。

地理

伊丹地区は猪名川の西岸に位置し、その地名の由来には諸説があります。糸績（いとうむ）や糸海（いとうみ）からの転訛説、猪名川に架かる板橋に由来する板上（いたかみ）からの転訛説、藤原朝臣伊丹氏に由来する説などがありますが、決定的なものは不明です。

伊丹1丁目から8丁目は、北は北本町、北東は藤ノ木、東は東有岡、南東は尼崎市猪名寺、南は南町、南西は南本町、西は中央、北西は宮ノ前と隣接しており、北の一点（北本町と藤ノ木の中間）で北河原ともごくわずかに接しています。一方、大字伊丹は猪名川を挟んで東は森本、南は大字口酒井（阪神水道企業団猪名川事業所）、藻川を挟んで西は東有岡と接しており、下市場という小字を含みますが、人口は0人です。これは事実上の飛地となっています。

歴史

伊丹地区は、かつて摂津国川辺郡に属していました。永正17年（1520年）には伊丹城、後の有岡城が築城されました。天正6年（1578年）には、有岡城主であった荒木村重が織田信長に対して反乱を起こし、有岡城の戦いによって織田軍に鎮圧されるという歴史的な出来事がありました。

江戸時代には、近衛家の所領となり、猪名野神社の門前町として発展した伊丹郷町は、酒造業で栄えました。伊丹酒は全国的に有名なブランドでしたが、18世紀以降は灘五郷の隆盛により衰退しました。

明治時代に入ると、1878年（明治11年）の郡区町村編制法施行により、川辺郡役所が現在の中央3丁目に置かれ、伊丹が郡の中心地となりました。1891年（明治24年）には川辺馬車鉄道が開通し、後に摂津鉄道、阪鶴鉄道、日本国有鉄道を経て、現在のJR西日本福知山線となっています。町丁としての伊丹は1976年（昭和51年）に成立し、住居表示の実施に伴い、天津、東有岡の一部が編入されました。

交通

鉄道:

JR西日本・福知山線
伊丹駅

道路:

県道334号線（寺本に至る）の起点。
県道13号線が町内西部を通過。
伊丹市バスがJR伊丹駅前を発着します。

主な施設・観光名所

阪神運転免許更新センター
伊丹市立有岡小学校
伊丹市共同利用施設有岡センター
大手自治会館
有岡城跡
荒村寺

脚注

参考文献：

角川日本地名大辞典 第28巻 兵庫県（1988年）

関連項目

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伊丹地区は、歴史と現代が融合する地域であり、交通の便も良く、生活しやすいエリアと言えるでしょう。

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