伸童舎

伸童舎株式会社：アニメと出版を繋ぐパイオニア

1981年、野崎欣宏氏によって設立された伸童舎株式会社は、アニメーション業界に深く根付いた企画デザイン制作会社です。創業当初は、セル画付きのアニメムックやアニメ絵本といった、コレクター心をくすぐる出版物の制作・編集に携わっていました。代表的な仕事として『ガンダム記録全集』や『デュアルマガジン』などが挙げられます。 これらの作品を通して、伸童舎は高いデザイン性と編集力で業界に存在感を示しました。

さらに、伸童舎は『ダグラムキャラバン』への協力や、『青の騎士ベルゼルガ物語』の企画・刊行といった、アニメーション作品を様々な角度からサポートする活動も展開。同時に『機動戦士Ζガンダム』や『機動戦士ガンダムΖΖ』といった人気シリーズのデザイン協力にも携わり、日本のアニメーション史に貢献しました。

その後、アニメ誌や模型雑誌の編集業務と並行して、伸童舎は独自のコンテンツ開発にも力を注ぎ始めます。その代表的な成果が、『聖刻（ワース）』シリーズです。和製ファンタジー小説『聖刻1092』シリーズやTRPG『ワースブレイド』シリーズを展開し、同一世界観を共有しながらも異なる時間軸を舞台にした数々のスピンオフ企画を、出版社やメディアの垣根を越えて展開しました。この『聖刻』シリーズは、伸童舎のクリエイティブな企画力と、業界との広範なネットワークを象徴する作品と言えます。

また、アニメーション関連の貴重な資料を書籍として再構成するEB（エンターティメント・バイブル）シリーズの創刊や、プラモデルの新規ブランド立ち上げへの協力など、アニメーション文化の裾野を広げる活動にも貢献しました。

2011年には、野崎伸治氏が代表取締役に就任。現在では、アニメ作品の企画・パッケージデザインに加え、ライトノベルのデザイン分野で大きな成功を収めています。特にライトノベルにおいては、数多くの作品のロゴ及び装丁デザインを担当し、角川グループをはじめとする多くのクライアントからの信頼を獲得、高い市場シェアを確立しています。

伸童舎は、単なる制作会社にとどまらず、アニメーションと出版、そしてファンタジーといった異なる分野を繋ぎ、新たな価値を生み出し続ける企業です。その活動は、日本のアニメーション文化の発展に大きく貢献しており、今後もそのクリエイティブな姿勢に注目が集まるでしょう。

関係者

伸童舎株式会社の成功には、数々の才能あるクリエイターの貢献が不可欠でした。明貴美加氏、岡本英郎氏、日下部匡俊氏、こいでたく氏、團夢見氏、千葉暁氏、はままさのり氏、樋口雄一氏、藤田一己氏など、多くのデザイナーやイラストレーターが、伸童舎の作品に彩りを添えてきました。

外部リンク

伸童舎 公式HP
伸童舎 公式Twitter

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