住ノ江駅

住ノ江駅：南海本線の要衝

南海電気鉄道南海本線にある住ノ江駅は、大阪府大阪市住之江区西住之江一丁目に位置する、歴史と利便性を兼ね備えた高架駅です。駅番号はNK09。南海本線複々線区間の終着駅であり、車両基地を併設していることから、鉄道運行における重要な役割を担っています。

歴史と変遷

住ノ江駅の開業は1907年まで遡ります。南海鉄道の住吉駅～堺駅間に新設されたものの、1916年には一旦廃止。その後、1928年に再開業し、近畿日本鉄道を経て、1947年に南海電気鉄道の駅となりました。1977年から1980年にかけて高架化工事が行われ、現在の姿になりました。2012年には駅ナンバリングが導入され、NK09という番号が割り当てられています。1984年までは天王寺支線の一部列車も乗り入れていました。

駅構造と設備

島式ホーム2面4線を有する高架駅で、難波方では複々線、和歌山市方では複線となります。待避可能な構造となっており、スムーズな列車運行を支えています。ホームは3階に位置し、改札口は2階にあります。1階には商業施設「N.KLASS住ノ江」が入居し、駅利用者の利便性を高めています。

駅舎の西側には住ノ江検車区があり、夜間の車両留置が行われています。上り下り両方に渡り線が設置されており、和歌山市方には引き上げ線も備えています。ホームからは留置線に停まっている車両を眺めることも可能です。トイレは改札内にあり、男女別の水洗式となっています。

列車運行

下り列車はすべて1番線に、上り列車は原則として3番線に入線します。ただし、3番線は回送列車の入出庫にも使用されるため、その際は上り列車も4番線を使用します。特急サザン、急行、空港急行、区間急行、準急は通過します。普通電車のみ停車します。

利用状況と周辺環境

2019年の1日平均乗降人員は約12,300人と、南海電鉄の駅の中でも高い利用率を誇っています。駅周辺は、東側が安立町、西側が住之江・西住之江と町名が分かれています。東側には安立小学校、住之江安立郵便局があり、阪堺電気軌道阪堺線の安立町停留場も比較的近接しています。西側には、駅高架下を利用した商業施設の他、アルヘイム本社工場、大阪市立住吉商業高等学校などがあります。バス路線も整備されており、大阪シティバスが運行する複数の路線が利用可能です。駅前広場はありませんが、国道26号線沿いにバス停があります。

まとめ

住ノ江駅は、南海本線の重要な拠点として、長年にわたり地域社会を支えてきました。歴史、交通の利便性、周辺環境の整備など、多くの要素が調和した駅として、今後もその役割を担っていくことでしょう。

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