佐倉市立美術館

佐倉市立美術館：歴史と文化が息づく空間

佐倉市立美術館は、千葉県佐倉市新町の旧城下町中心部に位置する市立美術館です。1994年11月16日の開館以来、現代美術から地域にゆかりのある作家の作品まで、幅広い美術作品を展示し、地域文化の活性化に貢献しています。

歴史と変遷

美術館の建物は、大正7年（1918年）に建設された旧川崎銀行佐倉支店を改修したものです。この建物は、設計者矢部又吉、施工者神谷平吉による見事な建築で、歴史的価値の高さが認められ、千葉県指定有形文化財に指定されています。

旧川崎銀行佐倉支店は、その後川崎第百銀行佐倉支店、第百銀行佐倉支店と名称を変え、昭和12年（1937年）には佐倉町に売却され、佐倉町役場、佐倉市役所として利用されました。市役所が移転した後は、中央公民館、佐倉市立佐倉図書館として使われ、昭和58年（1983年）には一時閉鎖されます。その後、改築を経て昭和61年（1986年）に佐倉新町資料館となり、平成3年（1991年）には千葉県指定有形文化財に指定されました。そして、平成6年（1994年）に改修工事が行われ、建築当時の吹き抜けを再現した現在の美術館として生まれ変わりました。平成20年（2008年）には、「ちば遺産100選」にも選定されています。

収蔵作品と展示

美術館では、浅井忠、荒谷直之介、香取秀真、津田信夫、堀柳女、都鳥英喜など、佐倉市や房総半島にゆかりのある作家の作品を中心に収蔵しています。開館初年度から現代美術作家グループ展「チバ・アート・ナウ」を開催するなど、現代美術にも力を入れています。

美術館の建物は地下2階、地上4階建てで、1階にはロビー、喫茶コーナー、ミュージアムショップ、2階には展示室、3階には市民ギャラリー（企画展開催時には展示室となる）、4階にはホール（主催事業や貸出にも利用）があります。

アクセスと周辺環境

美術館は、京成本線京成[[佐倉駅]]から徒歩8分、JR総武本線佐倉駅から徒歩20分の場所に位置しています。周辺には、佐倉市立佐倉小学校、佐倉市立佐倉中学校、千葉県立佐倉東高等学校、佐倉市立中央公民館、佐倉市民体育館、塚本美術館などがあり、文化的な環境が充実しています。

まとめ

佐倉市立美術館は、歴史的建造物を活かした美術館として、現代美術と地域文化を繋ぐ役割を担っています。貴重な文化財である旧川崎銀行佐倉支店の建物を再利用し、地域住民にとって身近な文化拠点となっています。歴史的建造物と現代美術の調和が魅力的で、佐倉を訪れた際にはぜひ足を運んでいただきたい場所です。

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