元ちとせ

元ちとせのプロフィール

元ちとせ（はじめ ちとせ、1979年1月5日生まれ）は、日本の奄美民謡歌手として知られています。彼女は鹿児島県大島郡瀬戸内町の出身で、アリオラジャパンとオフィスオーガスタに所属し、数々の音楽活動を展開しています。

幼少期と音楽の始まり

元は、奄美大島の小さな集落で育ちました。彼女の家族は、建設業と大島紬の機織りなどに従事しており、3姉妹の末っ子として活発に外で遊ぶ毎日を過ごしていました。若いうちからシマ唄に親しみ、母の勧めで三味線やシマ唄を習い始めました。様々な民謡大会に参加し、その才能を早くから発揮していきました。

音楽キャリアのスタート

1993年、元は中学3年生のときに「塩道長浜節」で奄美民謡大賞少年の部で優秀賞を受賞。その後、高校1年の際には「俊良主節」で青年の部新人賞を受賞し、名を知られるようになります。1995年にはシマ唄のカセットテープ『ひぎゃ女童』を出版し、その中の「朝花節」が映画『男はつらいよ 寅次郎紅の花』で使用され、広く認知されるようになりました。特に1996年には史上最年少で奄美民謡大賞を受賞し、その名声は高まりました。

東京への進出とメジャーデビュー

1998年に東京に移り、本格的な音楽活動を開始します。HMVでアルバイトをしながら自身の音楽スタイルを模索し、2001年にインディーズでミニアルバム『Hajime Chitose』を発売しました。2002年にはエピックレコードジャパンよりメジャーデビューし、シングル「ワダツミの木」が大ヒットを記録します。その後もファーストアルバム『ハイヌミカゼ』は日本レコード大賞のベストアルバム賞を受賞し、大きな評価を得ました。

音楽活動と社会貢献

元は、またシングル「月を盗む」をPlayStation 2向けに歌唱し、広島市での反戦歌「死んだ女の子」を歌うなど、社会的なメッセージを持った楽曲にも取り組んでいます。この曲は、彼女が広島平和記念資料館を訪れた際に深い感銘を受けたことから再度向き合うことになり、坂本龍一などとのコラボレーションを通じて社会問題に対する意識を高めていきました。

プライベートと現在の活動

元は、2004年に飲食店経営の男性と結婚し、母親としての顔も持っています。歌手活動を続けながら、奄美市でレギュラーラジオ番組『Do you know me?』を持ち、地域文化の発信にも寄与しています。彼女は趣味として相撲観戦を楽しみ、白鵬を応援していることでも知られています。元ちとせは、奄美大島の文化を大切にしながら、音楽を通じて多くの人々に感動を届け続けています。

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