加賀まりこ

加賀 まりこ

加賀まりこ（かが まりこ、1943年12月11日生まれ）は、日本の女優および司会者であり、本名は加賀雅子である。彼女は多くの映画やドラマに出演し、その奔放な言動でマスコミを賑わせたことから、「小悪魔」や「和製ブリジット・バルドー」といったキャッチフレーズが付けられた。加賀は有限会社活動屋に所属している。

生い立ち

加賀は東京都神田区小川町に生まれ、現在も新宿区に居住している。彼女は映画会社大映のプロデューサーである父・加賀四郎の元で育ち、芸能一家の環境で成長した。姉と兄が一人ずつおり、兄もまた映画界でプロデューサーを務めている。幼少期から文学への興味が強く、澁澤龍彦翻訳の「マルキ・ド・サド選集」を愛読していたことが伝えられており、また、美容院に一人で行くほどの早熟さを持っていたという。

中学時代には陸上競技で成功を収め、特に立ち幅跳びで地区大会で優勝した。高校生になってからは、六本木や麻布周辺を闊歩し、高級レストランに通う姿が目撃されていた。彼女はその行動力や自由な思想から、当時の若者たちにとって憧れの存在だった。

芸能界デビュー

加賀は明星学園高等学校に在学中、スカウトマンに見初められ、フジテレビのドラマ『東京タワーは知っている』で女優デビューを果たした。芸名は秋山庄太郎によって付けられ、彼の提案で「まりこ」という名前が選ばれた。1962年には松竹で映画『涙を、獅子のたて髪に』での役が評価され、その後『月曜日のユカ』での主演が代表作となる。加賀はその美貌と演技力で人気女優に成長し、同時にその発言の奔放さからは「生意気」というラベリングも受けていた。

一時休業と復帰

彼女は20歳のとき、次々舞い込む仕事に疲れ、嫌気がさして一時休業を決意。パリに渡り、自身の生活を見つめ直すことを選んだ。イヴ・サン＝ローランや映画監督のフランソワ・トリュフォーと交流しながら過ごした後、舞台『オンディーヌ』で復帰し、女優としての新たな喜びを発見した。川端康成との親交も深く、その演技についても高い評価を得ていた。

1989年から1990年にかけて、フジテレビの『夜のヒットスタジオSUPER』で司会を務め、新たなファンを獲得した。2005年から2007年には『花より男子』に出演し、若い世代にも認知される存在となり、彼女の新たな一面をファンに見せることができた。

交友関係

加賀は同じ芸能界で活躍する石坂浩二との交際を経て、後に女優の浅丘ルリ子を紹介するなど、友人関係を大事にしていた。また、飯島愛との親しい関係も築き、彼女の葬儀では発起人の一人として参加した。

受賞歴

演技力が評価され、多くの賞を受賞している。最新の受賞歴としては、2013年に第68回毎日映画コンクール俳優部門・田中絹代賞を受賞しており、これまで数多くの日本映画に貢献してきたことが認められている。

加賀まりこは、今もなお、独自の存在感を持ち続け、多くの人々に愛される女優として注目され続けている。

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