北海道庁旧本庁舎

北海道庁旧本庁舎（赤れんが庁舎）

北海道庁旧本庁舎は、かつて北海道庁の本庁舎として使用されていた煉瓦造りの西洋館です。その美しい外観から「旧道庁」や「道庁赤レンガ庁舎」、「赤レンガ」などの愛称で親しまれており、北海道を代表する歴史的建造物の一つとして知られています。1969年には重要文化財に指定されました。

概要

所在地: 北海道札幌市中央区北3条西6丁目
竣工: 1888年（明治21年）
重要文化財指定: 1969年（昭和44年）
設計: 北海道庁土木課（平井晴二郎）
構造: 煉瓦造 地上2階地下1階
デザイン: アメリカ風 ネオバロック様式

歴史

1888年（明治21年）に赤れんが庁舎が完成しました。当初は八角塔と換気筒がありましたが、1896年に撤去されました。1909年には火災により内部が全焼しましたが、1911年に復旧工事が完了しました。その後、1924年には庁舎前の道路が札幌初の近代舗装となり、1967年には「開拓使札幌本庁本庁舎跡および旧北海道庁本庁舎」として国の史跡に指定されました。1968年には八角塔と換気筒が復元され、1969年には重要文化財に指定されました。

近年では、2014年に庁舎前に歩行者専用スペース「札幌市北3条広場」（愛称・アカプラ）がオープンし、2021年には東京オリンピックのマラソンコースの一部となりました。2022年には改修工事中に隣接する仮設見学施設で火災が発生し、一時的に八角塔の屋根部分が移設されるという出来事もありましたが、幸い焼損は免れました。リニューアルオープンは2025年を予定しています。

建物とデザイン

赤れんが庁舎は、アメリカ風ネオバロック様式でデザインされており、煉瓦造りの重厚な外観が特徴的です。平井晴二郎の設計により、当時の北海道庁の象徴として建設されました。外壁の赤レンガは、歴史を感じさせる美しい風合いを保っています。

現在の利用

現在、庁舎内部は北海道立文書館として一般公開されており、北海道の開拓や歴史に関する資料が展示されています。また、観光情報コーナーや北海道の歴史ギャラリー、樺太関係資料館、赤れんが北方領土館などがあり、北海道の歴史と文化を学ぶことができます。一部は現道庁の会議室としても利用されています。

周辺環境

庁舎前にはイチョウ並木が広がっており、大正14年に名井九介の指導によって植えられました。秋には美しい紅葉が見られ、多くの観光客が訪れます。また、隣接する「アカプラ」は市民の憩いの場となっており、イベントなども開催されています。

館内施設

北海道立文書館（展示室、閲覧室、文書庫、事務室）
観光情報コーナー
北海道の歴史ギャラリー（北海道博物館）
樺太関係資料館
赤れんが北方領土館
記念室（旧北海道庁長官室）
会議室

関連情報

北海道庁旧本庁舎は、北海道の歴史と文化を伝える貴重な建造物です。その美しい姿は、多くの人々に愛され続けています。関連情報として、以下のものがあります。

北海道・東北地方の史跡一覧
北海道・東北地方にある建造物の重要文化財一覧
歴史主義建築
ドーチョくん
札幌市北3条広場
北海道総務部総務課による赤れんが庁舎の紹介ページ
北海道の公式ホームページ
北海道立文書館
赤れんが北方領土館
北海道博物館
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