北海道立文学館

北海道立文学館：文学の息吹を感じる場所

北海道立文学館は、北海道札幌市中央区の中島公園に位置する文学館です。ここでは、北海道出身、または北海道にゆかりのある文学者たちの貴重な資料が展示され、北海道の文学史を深く知ることができます。

概要

1995年に開館した北海道立文学館は、北海道の文学に関する資料の収集、展示、研究を目的としています。管理運営は公益財団法人北海道文学館が行っています。

館内では、常設展と特別展が開催されており、多様な視点から北海道文学の魅力を伝えています。

常設展「北海道文学の歴史」:
北海道文学の流れを、作家の直筆原稿、書簡、初版本など約1,800点の貴重な資料を通して分かりやすく紹介しています。展示資料は定期的に更新され、常に新しい発見があります。
特別展:
北海道ゆかりの文学者を中心に、様々なテーマで企画展が開催されます。文学作品だけでなく、版画家・大本靖の作品展も定期的に開催されています。
ファミリー文学館:
家族連れでも楽しめる企画展やワークショップ、イベントが開催されます。子供たちが文学に親しむ良い機会となるでしょう。

歴史

北海道立文学館の設立は、1966年に任意団体として設立された「北海道文学館」に遡ります。当初は展示施設を持たず、デパートや公共施設を借りて企画展を開催していました。

1979年には、札幌市資料館の一部を借りて展示室を開設。1988年に財団法人化し、道立文学館建設の機運が高まります。そして1995年、現在の北海道立文学館が開館しました。

歴代館長には、北海道文学研究者の木原直彦氏、芥川賞作家の池澤夏樹氏など、著名な人物が名を連ねています。

主要コレクション

北海道立文学館は、貴重な文学コレクションを多数所蔵しています。

高橋留治文庫:
旭川市出身の詩人・評論家、高橋留治氏のコレクション。萩原朔太郎、高村光太郎、宮沢賢治らの初版本を含む、貴重な詩書が多数収蔵されています。
久保栄文庫:
劇作家・演出家・小説家の久保栄氏の旧蔵資料。自作の演劇台本や、演劇・外国文学に関する蔵書などが収められています。
船山馨文庫:
小説家・船山馨氏の直筆原稿や遺品、旧蔵書。テレビドラマ化された作品の脚本なども含まれます。
石森延男文庫:
児童文学者・石森延男氏の旧蔵資料。児童読み物や教科書、講演記録などが収められています。

これらのコレクションは、調査・研究目的で館内での閲覧が可能です（要問い合わせ）。

イベント

北海道立文学館では、文学に親しむための様々なイベントが開催されています。

映像作品鑑賞のつどい:
文芸作品を中心とした日本映画の上映会が、年4～5回のペースで行われています。
月例朗読会「北の響～名作を声にのせて～」:
北海道ゆかりの作品の朗読会が、月1回のペースで開催されています。

利用案内

所在地: 〒064-0931 北海道札幌市中央区中島公園1-4
開館時間: 9:30 - 17:00（展示室入場は16:30まで）
休館日: 月曜日（祝日の場合は開館）、年末年始（12月29日 - 1月3日）、11月8日
観覧料: 一般500円、高大生250円、中学生以下・65歳以上は無料

アクセス

札幌市営地下鉄南北線「中島公園駅」または「幌平橋駅」から徒歩
札幌市電「中島公園通停留場」から徒歩
バス停「中島公園入口」から徒歩

北海道立文学館は、北海道の文学に触れ、その魅力を再発見できる場所です。文学ファンはもちろん、北海道の文化に興味のある方にもおすすめです。

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