南中郷駅

南中郷駅について

南中郷駅（みなみなかごうえき）は、茨城県北茨城市中郷町小野矢指に位置する、東日本旅客鉄道（JR東日本）の常磐線の駅です。この駅は北茨城市の南部にあり、高萩市との市境の近くに立地しています。

歴史の歩み

南中郷駅は1910年にその歴史をスタートさせました。まず、2月1日には運転業務が始まり、続いて16日には鉄道院の駅として貨物営業が開始されました。さらに、3月18日には旅客営業も始まりました。

1945年9月15日には、常磐炭鉱中郷鉱専用線が開通し、駅西側の常磐炭鉱中郷鉱とを結ぶ3.9kmの専用線が設けられました。この専用線は、炭鉱で生成された石炭の輸送を行う重要な役割を果たしました。

その後、1949年6月には日本国有鉄道が発足し、1971年には常磐炭鉱中郷鉱の閉山に伴い専用線の運行も休止されました。1975年には専用線が正式に廃止され、1987年には国鉄分割民営化によって現在のJR東日本の駅となりました。

近年の出来事としては、2009年に東京近郊区間の拡大に伴い、ICカード「Suica」が利用可能になりました。2014年には新しい駅舎が供用開始され、2018年にはみどりの窓口の営業を終了しました。そして、2023年には終日無人化が実施され、2024年には中郷タクシーの事務所が併設される予定です。

駅の構造

南中郷駅は、島式ホームを持つ地上駅で、1面2線の構造を有しています。改札口とホームは跨線橋によりつながっており、常磐線内では唯一の無人駅となっています。無人化される前は、JR東日本ステーションサービスが駅業務を担当し、自動券売機も設置されていました。また、2018年まではみどりの窓口も営業していましたが、現在は簡易Suica改札機が設置されています。

利用状況

JR東日本のデータによると、南中郷駅の1日平均乗車人員は2000年度から2021年度までの間に変化を見せており、地域における重要な交通拠点としての役割を果たしています。

駅周辺の環境

駅周辺には、国道6号や北茨城市役所南部市民センター、南中郷郵便局などの施設があります。また、長久保赤水旧宅も近くに位置しています。交通面では、北茨城市の巡回バスが運行しており、地域住民の交通手段として利用されています。

さらに、南中郷駅の設立当初、駅名が「矢指駅」と誤解されることが多く、地域住民からも駅名の改称が要望されましたが、改称の願いは却下されるというエピソードもあります。

隣接駅

南中郷駅の隣には、高萩駅と磯原駅があります。常磐線の上野 - いわき間での重要な接点となっています。

このような歴史を持つ南中郷駅は、地域の交通の要として親しまれ続けています。

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