原鉄道模型博物館

原鉄道模型博物館：鉄道模型の世界に浸る至福の空間

神奈川県横浜市西区の高島、横浜三井ビルディング2階にある原鉄道模型博物館は、鉄道模型愛好家にとってまさに聖地と言える場所です。 世界的に著名な鉄道模型コレクターであった故原信太郎氏（1919年4月4日～2014年7月5日）の膨大なコレクションの一部が展示されており、その規模と精巧さに圧倒されます。

圧巻のコレクションとジオラマ

原氏は長年に渡り世界中を旅し、収集した鉄道模型は6000両にも及びます。博物館にはその中から約1000両の模型と、貴重な鉄道関連資料が展示されています。中でも目を奪われるのは、約310平方メートルという広大な面積を誇る「いちばんテツモパークジオラマ」です。これは1番ゲージの室内ジオラマとしては世界最大級の規模を誇り、数多くの鉄道模型が走り回る様子は息を呑むほど壮観です。 模型の精巧さは特筆すべき点で、原氏が自ら製作したり、特別に発注したものも多く含まれており、細部まで徹底的に再現されたリアルな世界観を堪能できます。蒸気機関車から電気機関車まで、鉄道史を彩る様々な車両が、まるで時が止まったかのように美しく展示されています。

博物館の歴史とイベント

原鉄道模型博物館は2012年7月10日に開館しました。当初はジオラマの一部を除き、館内での写真撮影は制限されていましたが、来館者の要望を受け、2013年11月からはフラッシュや三脚の使用を禁止するなどの条件付きで、館内全域での撮影が許可されています。また、10月14日の「鉄道の日」を記念した「いちばんテツモパーク フォトウィーク」などのイベントも開催され、来館者を楽しませています。かつてはミュージアムショップとして天賞堂みなとみらい店が併設されていましたが、2023年1月16日に閉店しています。

原コレクションの規模と特徴

原コレクションの規模は、模型約6000両、鉄道写真を収めたスチール写真約10万枚、フィルム約440時間分、そして膨大な鉄道関連書籍や資料から成り立っています。その特徴は、鉄道技術の著しい発展期である蒸気機関車から電気機関車への移行期における世界各国の鉄道車両を網羅している点と、模型の再現性の高さにあります。原氏が約380ヶ国を訪問して収集した資料に基づき、高い精度で再現された模型の数々は、まさに「技術の極み」と言えるでしょう。2016年には、台湾高雄市の哈瑪星台湾鉄道館でも、原コレクションの一部が展示されるなど、その価値は世界的に認められています。

アクセスと情報

詳細な開館時間やアクセス方法などは、公式ウェブサイトをご確認ください。 鉄道模型ファンはもちろん、鉄道に興味のある方、精密な模型に興味のある方、そして家族連れにもおすすめの博物館です。一度訪れて、その魅力を体感してみてください。

関連情報

原丈人氏：原信太郎氏の長男で、博物館の副館長を務めています。
或る列車：博物館所蔵のブリル客車模型をコンセプトにデザインされた豪華観光列車です。
きかんしゃトーマス：テレビシリーズで使用された模型が博物館に保管されており、定期的に「いちばんテツモパークジオラマ」で走行しています。

参考文献

スーパー鉄道模型わが生涯道楽 (講談社)
* 原信太郎鉄道模型のすべて: 技術の極み、躍動美 (誠文堂新光社)

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