吉田嘉明

吉田嘉明：実業家から物議を醸す活動家へ

吉田嘉明氏は、1941年生まれの日本の実業家で、極右活動家としても広く知られています。株式会社大和心の代表取締役会長兼社長を務める彼は、かつて株式会社DHCの創業者であり、代表取締役会長兼最高経営責任者（CEO）として日本経団連評議員も務めました。朝鮮で生まれ、敗戦後は佐賀県で育ち、同志社大学を卒業後、原田産業を経て、1972年に大学翻訳センター（現DHC）を設立。2022年にDHCをオリックスに売却し、会長を退任しましたが、海洋深層水事業など一部事業は保有し続けました。また、CROSS FMの株式を一旦保有した後、堀江貴文氏らに売却。唐津シーサイドホテルもシャトレーゼホールディングスに売却しています。

2022年7月には新会社である株式会社大和心設立準備室を設立し、2023年3月に社名を変更、資本金を300億円に増資して11月に営業を開始しました。千葉県流山市に全自動配送システムを備えた物流拠点を持ち、化粧品やサプリメントなどをEC販売する総合通販事業を展開しています。

家族・親族

吉田氏は5人兄弟の次男として生まれました。父親は佐賀県農学校卒業後、農林省から朝鮮に派遣された役人で、母親は広島県出身。外祖父は朝鮮で事業を展開した実業家でした。妻は草壁敏雄氏の次女で、明治大学短期大学経済学科卒業です。

政治資金問題

2014年、吉田氏は渡辺喜美氏に対し、計8億円を選挙資金として貸したと公表。しかし、この金額は公式な報告書に記載されておらず、訴訟に発展しました。弁護士の澤藤統一郎氏への名誉毀損訴訟では、吉田氏の請求が棄却され、逆に吉田氏とDHCに損害賠償が命じられる判決が出ました。

政治的見解と物議を醸す発言

吉田氏は在日コリアンやマスメディアに対するヘイトスピーチやデマ拡散を繰り返し、日本弁護士連合会から警告書を受けたこともあります。DHCのホームページやメディアを通じて、在日コリアンを批判する発言や、マスメディアの左傾化、朝鮮化を主張するなど、過激な発言を繰り返しました。

具体的には、在日コリアンが日本の政界、マスメディア、法曹界などに多く存在し、日本に悪影響を与えていると主張。また、日本人のルーツを巡る議論においても、日本人はシベリア起源であり、韓国人とは全く異なる民族だと主張しました。さらに、サントリーのCM出演者をめぐってコリアン系タレントを批判するなど、度々物議を醸す発言を繰り返しました。

NHKについても、「日本の敵」と表現し、批判的な記事を掲載。これらの発言は、取引先の提携解消など、大きな社会的影響を与えました。

カーマニアとしての側面

吉田氏は、カーマニアとしても知られ、ホンダNSXを複数台所有していたことでも有名です。特に、限定車である「NSX-R GT」を所有していることは、その熱意を物語っています。

まとめ

吉田嘉明氏は、成功した実業家としての顔と、物議を醸す政治的発言で知られる活動家の顔を持つ人物です。DHC創業から大和心の設立まで、その経営手腕は注目に値しますが、同時に、彼の発言が社会に投じた波紋は、今後も議論を呼ぶでしょう。彼の生涯と活動は、現代日本の複雑な社会状況を映し出す鏡と言えるかもしれません。 彼の思想と行動は、多角的な視点から理解する必要があります。

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