名創優品

名創優品（MINISO）とは

名創優品（メイソウ、MINISO）は、中国を中心に世界各国で雑貨販売を行う店舗ブランドです。「ミニソウ」は誤読です。ユニクロ、無印良品、ダイソーのような、アイデアに富んだ商品を低価格で提供しています。特に中国では、郊外の店舗が多く、日本製品への信頼が厚い低所得層をターゲットにしていると考えられます。

ロゴと日本での展開

ロゴは、「MINISO」と横書きされたものと、正方形に持ち手がついたデザインの2種類があります。日本では「メイソウ」タイプのロゴは商標登録されておらず、店頭では使用されていません。株式会社名創優品産業は、かつて東京都中央区銀座に本社を置いていましたが、2024年に法人格が消滅しました。初期には、商品タグに誤った住所が記載されていたこともありました。中国での運営は株式会社葆揚（葆扬）が担当しています。

過去の批判とイメージ改善

以前は、公式サイトの日本語が不自然だと指摘され、日本に実店舗がないことなどが批判されていました。しかし、名創優品は誤った日本語表記を謝罪し、日本での店舗展開を開始することでイメージ改善を図りました。また、創業初期に行っていた「日本発」というイメージ戦略は行わなくなりました。

沿革

2013年9月に日本で株式会社名創優品産業が設立され、同月に中国広州市に1号店がオープンしました。2020年には、ケイマン諸島に設立した持株会社がニューヨーク証券取引所に上場しました。設立当初は、デザイナーの三宅順也が創業者とされていましたが、後に葉国富が共同創業者として加わり、現在は葉国富が創業者として紹介されています。

マーケティング戦略の変遷

かつては「100％日本品質・日本品牌」という掲示を多用し、日本発であることを強調していましたが、実態との乖離が指摘され、これらの掲示は撤去されました。しかし、南米諸国では、依然として日本ブランドとして認識されているケースが多く見られます。創設者の三宅は、メイソウが中国資本であり、経営も中国で行われていることを明言しています。商品の生産は、日本、韓国、中国、シンガポールなどで行われています。

ブランディングと多国籍化

名創優品のブランドは、「ダイソーっぽくてユニクロ風味、それでいて無印良品」と評されるように、これらの企業の影響を受けています。しかし、近年ではノルウェー人デザイナーを起用したり、グローバルブランドアンバサダーを起用するなど、「脱・日本ブランド」への動きも見られます。一方で、スペインの店舗でチャイナドレスを着たディズニープリンセス人形を「芸者」と紹介したことが批判を浴び、ブランドイメージに影響を与えました。その後、名創優品は謝罪し、世界中の店舗で日本に関する要素を排除する方針を示しました。

キャッチコピーと店舗展開

名創優品のキャッチコピーには、「Love Life, Love MINISO」などがあります。2020年時点で、80以上の国と地域に4222店舗を展開しており、そのうち中国国内に2533店舗があります。直営店は一部で、多くはフランチャイズ契約によるものです。

日本での展開と撤退

日本には2014年に「逆上陸」しましたが、2021年末までに全店舗が閉店し、2024年6月には法人格が消滅しました。かつては池袋、原宿、渋谷などに店舗がありましたが、イオンモールへの出店に転換した後、日本での事業から撤退しました。

北朝鮮進出問題

2017年、名創優品が北朝鮮に店舗を開設したことが問題になりました。これは国際連合安全保障理事会決議に反する可能性があり、安保理の制裁委員会が調査を行いました。その後、名創優品は北朝鮮との契約を破棄し、平壌の店舗は店名を変更しました。

まとめ

名創優品は、低価格で多様な商品を提供するグローバルブランドとして成長を遂げましたが、その過程で日本ブランドとしての誤解や批判を経験しました。現在は多国籍なブランドとして、世界中で展開を続けています。

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