名鉄バス

名鉄バス株式会社解説

名鉄バス株式会社（めいてつバス）は、名古屋市中村区に本社を置く名鉄グループのバス事業者です。名古屋鉄道の完全子会社として、2004年5月11日に設立され、同年10月1日から営業を開始しました。それ以前は名古屋鉄道によって運営されていたバス事業が「名鉄バス」として知られていました。

会社の概要

名鉄バスの営業キロは6104.91 km、営業所数は9箇所、保有車両は696両にのぼります。バス事業としては、一般路線バス、高速バス、中部国際空港へのアクセスバスを運行し、特定バスや貸切バスサービスも提供しています。

愛知県内の主要都市や岐阜県の一部を含む広範なエリアで路線を展開しており、高速バスは名鉄バスセンターから全国各地へ運行されています。また、高速道路の整備に伴い名古屋近郊の都市を結ぶ都市間高速バス路線も開設されています。

名鉄バスは、名古屋市交通局から市バスの運行も受託しており、各自治体のコミュニティバスの運行も行っています。また、一定の区間で路線を廃止し、コミュニティバスに移行した例もあります。さらに、イオンが運営するショッピングセンターへの無料シャトルバスの運行も受託しています。

沿革と歴史

名鉄バスは1914年8月31日、愛知県下で初の乗合自動車路線を開業した尾三自動車に端を発します。名古屋鉄道直営時代には、直営のバス事業が展開されましたが、2004年にバス部門が分社化され、名鉄バスが設立されました。

岐阜営業所は名鉄バスの設立時にグループ会社の岐阜乗合自動車に移管され、また分社化以前には犬山や鵜沼、西可児地区でも路線がありましたが、これらの路線は岐阜バスや東濃鉄道に移管されました。

2008年からは名鉄バス東部と名鉄バス中部という地域運行会社が設立され、路線の管理が効率化されましたが、2018年にこれらは名鉄バス本体に吸収合併されています。

現行営業所と管理所

名鉄バスは、名古屋を中心とする地域に複数の営業所を持っており、それぞれが異なる路線を担当しています。主な営業所には名古屋営業所、名古屋中央営業所、津島営業所、春日井営業所などがあり、様々な地域への一般路線バスや空港アクセスバスを運行しています。

運賃と乗車券

名鉄バスでは、交通系ICカード「manaca」が導入されており、今では高速バスや空港アクセスバスを含む多くの路線で利用されています。定期券はバス営業所での販売が行われず、特定の窓口で取り扱われています。

最近の状況と今後

名鉄バスは、2022年に名鉄グループのバス事業再編により新たに設立された中間持株会社の傘下に入るなど、その運営体制の見直しを進めています。このような背景の中で名鉄バスは地域住民の生活に欠かせない公共交通機関としての役割を果たし続けています。今後も持続可能な交通サービスの提供を目指し、地域との連携を強めていくことでしょう。

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