呼野駅

呼野駅の概要

呼野駅（よぶのえき）は、福岡県北九州市小倉南区大字呼野に位置する九州旅客鉄道（JR九州）の日田彦山線の駅です。駅番号はJI09となっています。呼野駅はその歴史や特徴から、地域の重要な交通拠点として機能しています。

駅の歴史

呼野駅の歴史は1915年4月1日に遡ります。この日、小倉鉄道の駅として開設され、その後1943年5月1日には戦時中の買収により鉄道省の駅に変わりました。1969年には貨物の取り扱いが廃止され、その際に日本セメント専用線も閉鎖されました。1981年には荷物の扱いが廃止され、1983年にはスイッチバックが廃止されました。これにより、呼野駅は当時福岡県内で唯一のスイッチバックを持つ駅であった歴史が幕を下ろしました。そして、1987年4月1日には国鉄分割民営化に伴い、JR九州に移管されました。

駅の構造

呼野駅は1面1線の単式ホームを持つ地上駅です。かつては木造の駅舎も存在しましたが、1990年代に撤去され、現在はホームと待合所のみが残っています。また、呼野駅は無人駅であり、JRの特定都区市内制度において「北九州市内」の駅として位置づけられています。日田彦山線の中で最も南に位置するこの駅は、周囲の自然環境と密接に関わっています。

スイッチバックの役割

呼野駅は、かつて蒸気機関車が操作する際に独自の機能を持っていました。金辺峠へのアクセスが17‰の勾配だったため、蒸気機関車による列車は一旦400メートルほど後退して加速しました。しかし、1970年代に運行される列車が全てディーゼル機関車や気動車に移行したことから、スイッチバックは1983年に廃止されました。現在の駅はそのシンプルな構造からも、過去の繁栄を感じさせるものとなっています。

利用状況

呼野駅の利用状況については、2016年度のデータによると、1日の平均乗車人員は約80人となっています。この数値は、地域の交通の変化や利用者のニーズを反映しているものです。無人駅である呼野駅は、周囲の地元住民や観光客にとって重要な交通手段として機能しています。

駅周辺の施設

駅の周辺には、三菱マテリアルの東谷鉱山や国道322号線があります。また、近隣には北九州市立市丸小学校、普門寺、円龍寺、大泉寺、大山神社などの文化施設や歴史的な場所も点在しており、地域の生活と歴史が絡み合っています。

隣接駅

呼野駅は日田彦山線の石原町駅（JI08）と採銅所駅（JI10）の間に位置しています。快速列車は通過するため、利用者は普通列車を利用することが主になります。

呼野駅は、福岡県の小倉南区を代表する駅として、地元の交通に関わるだけでなく、多くの歴史的背景や地域資源を持っています。そのシンプルな存在感は、多くの人々にとって身近な交通手段であり続けています。

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