四国村

四国村（しこくむら）について

四国村は香川県高松市にある野外博物館で、日本の江戸時代から明治時代にかけての民家や伝統的な建築物を中心に展示しています。この博物館は1976年に開館し、公益財団法人四国民家博物館が運営しています。屋島の南山麓、屋島神社の東側に位置しており、広大な敷地にわたる多様な建物を観賞することができます。

博物館の特徴

四国村は、主に四国各県および兵庫県から移築した歴史的な建物を多く有しています。これには、貴重な文化財が数多く含まれており、重要文化財として認定されている建物が2棟、重要有形民俗文化財としての指定を受けているものが6棟あります。ほとんどの建物が文化財としての登録や指定を受けており、日本の建築文化の貴重な保存と展示の場となっています。

また、2002年には安藤忠雄によって設計された四国村ギャラリーが開館し、美術館と庭園が一体となった新たな文化施設として訪れる人々に新たな体験を提供しています。

主要な建物

四国村の敷地内には、多くの重要な建物があります。その中からいくつかを紹介します。

• - 旧河野家住宅: 重要文化財に指定されているこの住宅は、非常に古いスタイルを保っており、歴史的価値が高いとされています。
• - 旧下木家: これも重要文化財で、剣山の北山麓にあった山村の農家が移築されています。
• - 旧ワサ・ダウン住宅: 明治38年に完成した異人館で、兵庫県から移築されました。木造の2階建てであり、キャッスルのような雰囲気が漂います。
• - 福井家の石蔵や森野家住宅風呂便所など、多数の登録有形文化財があり、各々が独特の魅力を持っています。

伝統産業施設とコミュニティの施設

四国村内には、砂糖しめ小屋や釜屋、醤油蔵などの伝統産業に関する施設も数多く存在します。これらの施設は、地域の生活や文化を理解するうえで重要な役割を果たしています。

また、石船のアーチ橋や常夜燈などの集落の共同施設、それに消防屯所や義倉といった藩の施設も数多く配置されており、地域の歴史を知るための重要な資料になっています。

灯台とその他の施設

博物館には灯台に関する建物も多く、江埼灯台退息所や鍋島灯台退息所など、移築された重要な建物が存在します。それぞれの灯台には独自の歴史と建築様式があり、訪れる人に深い印象を与えます。

最後に、四国村ギャラリーやかずら橋などの新しい施設も併設されており、訪問者は名勝と共に現代的な文化にも触れることができます。

訪れる際の情報

四国村は年中無休で、4月から10月は8:30から17:00、11月から3月は8:30から16:30まで開村しています。アクセスも便利で、ことでん志度線の琴電屋島駅から徒歩約5分、またJR高徳線の屋島駅からも徒歩約10分です。バスの便も良く、屋島の山上シャトルバスを利用することも可能です。

急な坂道や階段が多いため、バリアフリーには完全には対応していませんが、歴史ある民家や文化財を存分に楽しむことができる地域の宝庫として、多くの人々に愛されています。

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