埼玉医科大学

埼玉医科大学について

埼玉医科大学（さいたまいかだいがく、英: Saitama Medical University）は、埼玉県入間郡毛呂山町に位置する私立の医療系大学である。1892年に設立された毛呂病院が前身で、1972年に大学として正式にスタートを切った。この大学は、埼玉県内初の医学部を有する大学であり、今では埼玉医大または玉医という略称に親しまれている。大学の創立者である丸木清美氏は、日本医科大学を卒業後、東京帝国大学で医学博士号を取得した精神科医である。

概要

大学の創設は、地域医療の充実を図る目的で行われた。埼玉県内にはそれまで医学部が存在せず、埼玉大学への医学部設置の構想もあったが、結果的に私立の医大としての設立が決まった。初代理事長は栗原浩氏で、その後継者として丸木清美氏、さらにその後は丸木清浩氏が理事長に就任している。

埼玉医科大学は、性別適合手術を先駆的に行うなど、医療技術の最前線に位置する大学として知られている。また、大学は多様な学部や大学院、専攻を設けており、医療専門家の育成に力を注いでいる。

歴史

この大学は1892年に毛呂病院が創立されたことから始まる。1952年には社会福祉法人に移行し、それを母体として1971年に大学設置認可を申請した。1972年に医学部医学科が設置され、大学病院、図書館も同時に開院された。

以降は、1980年代から90年代にかけて大学院や短期大学、看護学校などの拡充が行われ、医学研究や教育の充実を図ってきた。特に近年では、ゲノム医学や国際医療の分野でも貢献している。

施設

埼玉医科大学の主要な施設は、毛呂山キャンパス、日高キャンパス、川角キャンパス、川越キャンパスに分かれており、各々のキャンパスには異なる学部や研究機関が存在している。具体的には、毛呂山キャンパスには医学部や大学院が、日高キャンパスには保健医療学部や国際医療センターが所在するなど、各キャンパスの役割が分担されている。

また、附属病院として埼玉医科大学病院、埼玉医科大学総合医療センター、埼玉医科大学国際医療センターなど、複数の医療機関も運営されている。

教育と研究

教育においては、医学部、保健医療学部、大学院、短期大学が設置されており、学生には多様な医学と医療に関する専門知識が提供されている。医学部には、医師を目指す学生が多く在籍し、高度な医療技術や知識を学ぶことができる。

研究活動も盛んであり、特に再生医療やゲノム研究において優れた成果を上げている。具体的には、埼玉医科大学病院での新たな手術法や心臓再生医療の開発、また国際的な共同研究によりアルツハイマー病の治療法のワクチン開発も行われている。

学費

学費については、埼玉医科大学医学部において、入学時に200万円の入学金が必要で、年額では授業料275万円、実習費100万円などがかかる。さらに、施設設備費やその他の各種費用も設定されており、経済的な負担が存在する。一方で、奨学金制度や学費支援制度の充実も図られている。

このように、埼玉医科大学は地域医療への貢献を通じて、医科大学としての役割を果たしながら、国際的にも注目される存在へと成長している。

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