大旋風

大旋風（だいせんぷう）

『大旋風』は、1989年5月にタイトーによってリリースされたアーケード用の縦スクロールシューティングゲームです。このゲームは、東亜プランの手によって開発され、日本国外では『Twin Hawk』というタイトルで知られています。「大旋風」とは、プレイヤーが操作する自機が所属する部隊の名前に由来しています。

リリースと移植

本作は1990年にメガドライブとPCエンジンに移植され、1991年にはPCエンジンCD-ROM²版として『大旋風カスタム』の名称で発売されました。特にメガドライブ版は、ゲーム誌『ファミコン通信』の評価でシルバー殿堂入りを果たすなど、評価も高い作品となっています。

音楽は、ゲーム音楽作曲家の太田理が担当しましたが、使用された音源はYM3812ではなく、YM2151でした。この音源は、当時の東亜プランの作品でよく使われていたもので、独特の音響がゲームに彩りを加えています。

ゲームシステム

ゲームプレイは、8方向レバーと2つのボタン（ショット用とヘルパー用）を用いて自機を操作します。『タイガーヘリ』や『スラップファイト』と同様に、敵機は上空に存在せず、主に地上の戦車が敵となります。左右にスクロールすることはないため、プレイヤーは一方向に進み続ける形になります。進むにつれて現れる大型戦車は、破壊が難しくなり、難易度が上昇します。

すべての敵を制覇し、ラスボスとなる超大型戦車を撃破するとゲームクリアとなります。ただし、クリア後は同じマップが繰り返され、敵の攻撃がより激化するため、再度挑むことになります。このゲームは、BGMを用いて区切られる全4面で構成されています。

ヘルパーシステム

本作には、ボンバーに代わる独自の「ヘルパー」システムがあります。ヘルパーボタンを押すと、画面下から6機の支援機が出現し、連射攻撃を行います。ヘルパーは敵の弾を一度受けると特攻していくため、プレイヤーはヘルパーを敵弾から遠ざけるように位置取りすることで、高い攻撃力を維持することが可能です。また、ヘルパー形成前に再度ヘルパーボタンを押すと、ヘルパーは消え、ボンバーを発射することもできます。

アイテム

ゲーム内にはパワーアップアイテムが登場し、プレイヤーの機体が強化されます。これにより、ショットが広がり、攻撃力が向上します。また、ヘルパーをストックするアイテムや、残数を増やす1UPアイテムもあります。特に、残りのヘルパーが少ないとストックアイテムが出やすくなるため、ヘルパーを惜しまずに活用することが重要です。

ストーリー

物語は193X年、ファシストによる侵略計画のもと、小都市S市が標的となるところから始まります。ファシスト軍は住民を無気力にしようと、生活必需品に薬を混ぜる巧妙な策略をとります。最後の手段として、「大旋風」と呼ばれる反抗飛行隊が結成され、ファシストに立ち向かいます。

メガドライブ版では時代が異なり、戦争後五年が経過した設定となっています。その中で反乱が起こり、独立国ファンガニアからの侵攻が始まります。政府軍は危機的状況の中、「大旋風」を起動し、敵の絶対的な力に立ち向かうこととなります。

評価

『大旋風』は、「第3回ゲーメスト大賞」において、年間ヒットゲームの40位を獲得するなど、高い評価を受けました。

移植版も様々なメディアで評価され、メガドライブ版やPCエンジン版はそれぞれ良い評価に留まり、このシリーズが長年にわたり愛され続けていることを物語っています。特にPCエンジンCD-ROM版では新キャラクターや音質の向上が見られ、新たなファン層を獲得しました。

結論

『大旋風』は、独特のゲームシステムと深い物語設定により、シューティングゲームファンにとっての名作です。その魅力は時を超えて、今なお多くのプレイヤーに楽しまれています。

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