大町山岳博物館

大町山岳博物館：北アルプスの自然と文化を体感する旅

1951年に開館した大町山岳博物館は、日本で初めて山岳をテーマとした博物館として、その歴史は長く、地域の文化に深く根付いています。愛称の「山博」からも、親しみやすさが伺えます。長野県大町市、北アルプスの山麓に位置するこの博物館は、雄大な自然と豊かな歴史を背景に、来館者に忘れられない体験を提供しています。大町市は「山岳文化都市」を宣言しており、この博物館はその中心的存在となっています。安曇野アートライン加盟施設でもあります。

展示内容：北アルプスの多様な魅力

博物館の展示は、北アルプスを中心に、登山、スキー、歴史、民俗、考古学、地学、気象、動物、植物の9部門に分類されています。それぞれの分野において、豊富な資料と工夫を凝らした展示方法で、北アルプスの魅力を多角的に紹介しています。

自然の展示: 北アルプスの壮大な自然は、フォッサマグナの解説や様々な鉱物の展示、生き生きとしたジオラマや動物の剥製を通して紹介されています。高山植物やそこに生息する動物たちの息吹が感じられる展示は、来館者の心を掴みます。特に、エベレストを模した地形模型は圧巻です。

登山史の展示: 登山史の展示では、北アルプスの登山開拓に貢献した先駆者たちの物語や、登山技術の進化が丁寧に解説されています。実際に使われていた天幕や登山用具は、当時の様子をリアルに伝えてくれます。

スキーと雪具: スキーの歴史と雪具の変遷を分かりやすく解説した展示もあります。時代と共に変化してきたスキー用具を見ることで、技術革新の歴史を実感できます。

併設の動植物園：高山生物との出会い

博物館に併設されている動植物園では、ニホンカモシカやライチョウなどの貴重な高山動物、コマクサなどの高山植物が飼育・栽培されています。間近で観察できる機会は、子供にも大人にも貴重な体験となります。

その他：博物館を楽しむための情報

博物館には、喫茶室「こまくさ」があり、軽食や飲み物、お土産、書籍などを購入することができます（冬季休業）。また、1956年に創刊された機関誌『山と博物館』（創刊時は『やまと博物館』）も発行されています。さらに、博物館が編集・発行した『北アルプス博物誌』（1972年）と『新・北アルプス博物誌』（2001年）は、北アルプスの自然と文化を深く理解する上で貴重な資料です。

アクセス情報

JR大糸線信濃大町駅から徒歩25分、タクシーで約5分
長野自動車道安曇野ICから約40分

開館時間と料金

開館時間：9:00～17:00
休館日：月曜日、祝日の翌日、年末年始（7月・8月は無休）
* 入館料金：大人400円、高校生300円、小・中学生200円（団体割引あり）

まとめ

大町山岳博物館は、北アルプスの自然と文化を深く理解できる、魅力的な博物館です。雄大な自然に囲まれた環境、充実した展示、そして併設の動植物園は、大人から子供まで楽しめる空間を提供しています。北アルプスを訪れた際は、ぜひ足を運んでみてください。

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