大還暦

大還暦とは

大還暦（だいかんれき）とは、人が120歳を迎えることを指す言葉です。干支（えと）は十干（じっかん）と十二支（じゅうにし）の組み合わせで60年で一巡しますが、還暦（かんれき）とはこの干支が一巡することを意味します。大還暦は、この還暦が二度巡る、つまり120歳になることを指します。

大還暦の達成例

大還暦を迎えることは非常に稀であり、ギネス世界記録に公認されている事例は非常に限られています。信頼できる戸籍や教会記録などに基づき、ジェロントロジー・リサーチ・グループの認定を経たものに限ると、これまでに確認されているのは、1995年に亡くなったジャンヌ・カルマン（フランス人）のみです。彼女の死亡時の年齢は122歳と164日でした。ただし、近年では彼女の年齢についても異説が唱えられています。

泉重千代の記録

かつてギネス世界記録に「世界最高齢」として認定されていた泉重千代（日本人）は、1986年に120歳と237日で亡くなったとされていました。しかし、その記録には異論が出ています。鹿児島大学医学部助教授の福田正臣が医学的な見地から不自然であると指摘し、週刊読売の戸籍調査では、1872年の壬申戸籍に「泉重千代」の名はあるものの、父母の欄が空白であること、1865年頃に早死にした義兄との混同の可能性などが指摘されました。これらの異論を受け、『ギネス世界記録2010年』では正確性について言及を避け、『ギネス世界記録2012年』では、最も長生きした男性として115歳252日で亡くなったアメリカ人のクリスチャン・モーテンセンが取り上げられ、泉重千代の記録はギネスの公認から外されました。

その他の長寿主張

デーモン閣下（10万61歳）、ビラフンダ・サヤドーU.コウィダ（1112歳）、李清雲（256歳）、儀左衛門（208歳）など、122歳を超える長寿を主張する人々が過去にも現在にも存在します。しかし、これらの主張は、120年以上前の出生記録や戸籍が曖昧であるなどの理由から、信憑性に欠けると判断され、ギネス世界記録には公認されていません。

まとめ

大還暦は、長寿を象徴する言葉ですが、その達成は非常に困難です。ギネス世界記録に公認された例は、ジャンヌ・カルマンのみであり、他の長寿記録については、信憑性に疑義があるものも多くあります。

関連事項

泉重千代
ジャンヌ・カルマン
* 高齢で死去した著名人一覧

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